アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『妹さえいればいい。』

全12話視聴完了。

第一話の冒頭、あの狂気に満ちた世界。もう、何が始まるのかと思ったわ。これが始まったらどうなるのかと不安になっちゃったよ。そしてそこから始まる作家と編集のテンポの良い会話劇につい夢中になったわ。だけれども、自分は凄い勘違いをしていた。妹、妹が出て来ないなと。後半までなんだか狐に摘まれた気分でいつ妹が登場するのかと待っていたのだが、この作品のコンセプトは「妹さえいれば人生は常に最高なのに、なぜ俺には妹がいないのか……」という、妹がいれば完璧なのにという物だった。そして、そんなタイトルの真意に気付いた時、まぁ、伏線はあったものの、義理の弟が実は女で、妹だったという。この12話では兄で作家で妹狂いである主人公、羽島伊月はまだ知らないままで最終話を迎えたのだが、もう、これは完全に第2期に続くでしょう。なんだか、いっそ妹なんていないまま進んで欲しかったよ。というもやもやが消えない。

ラノベ原作のラノベ作家主人公という、なんだか夢とか希望が詰まった感じの物語り。主人公のことが大好きな天才作家にして全裸好き変態の美少女、可児那由多。主人公の退学した大学の同期で主人公に対して秘めたる思いを抱える女子大生の白川京。そこに義理の弟で妹な羽島千尋。の、三人の潜在的ハーレム状態。そこにプラスして、さわやかイケメンで同じ作家の不破春斗。 イラストレーターのぷりけつ。鬼畜税理士の大野アシュリーさん。それに編集の人など、個性豊かな人物たちが集まっている。そんな彼らが呑んだり、旅行したり、ゲームをしたり、お仕事したり、そんな日常の繰り広げる青春ラブコメ群像劇。

楽しそうだよね。お仕事大変かもだけれども、基本的に時間とお金に余裕がる若者がきゃっきゃうふふな日々を送るの。悩みとか色々あるのだろうけれど、その悩みすら素敵に見える。理想だよね。個人的には其々の想いとかを作中作的なゲームのストーリーとして詰め込むのは若干苦手ではあった。わかりやすくはあるし、良い演出ではあるとは思うけれども。

それと、印象的だったのは新人漫画家の三国山蚕のレトロな頭の上のリボンがパンツだったのが、なんか、びっくりしたわ。そして下着フェチなのに、下着が少年漫画で簡略化されて描くパンツというのは、女性の下着好きとはちょっと違った感じがして、嗚呼、所詮、ラノベだからなとか思っちゃったり。

総評としては中の中。まぁ、2期があったら見るとは思う。なんか、するりと見てしまった。

 

妹さえいればいい。 (ガガガ文庫)

妹さえいればいい。 (ガガガ文庫)

 

 

『アクションヒロイン チアフルーツ』

全STAGE12視聴完了。

ご当地ヒーロー×地方アイドル×地域活性化運動。でもって女子高生。

全国的人気のご当地ヒロイン。その流れに乗り遅れたフルーツの産地である陽菜野市。そこに住む県知事を叔母に持ち、活気のない街の様子に危機感を持つ女子高生、城ヶ根御前。大人気のご当地ヒロイン「超天界カミダイオー」のショーを手作りで演じる赤来杏と黄瀬美甘に出会い、動き出した「陽菜野市アクションヒロインプロジェクト」。始めはカミダイオーをオマージュした『最強戦士カジュダイオー』を演ずるも、まぁ、訴えられちゃうよね。その後、色々あって仲間も増え、ショーも陽菜野市特産のフルーツをモチーフにしたオリジナルご当地ヒロイン『聖果戦士ヒナネクター』となり、街に活気を取り戻し、でもって城ヶ根御前の祖父が建設に尽力した文化ホールの閉館を覆すために奮闘する。

本編や予告、サブタイなどで様々な特撮作品やアニメをオマージュしたネタを放り込みつつ、ゆるっと軽く楽しめる作品だった。だが、個人的には、行き当たりばったりなショーのアドリブ展開。特に最終話の文化ホールでの公演は、あまりにご都合主義的内容で、よくショーを楽しみにしていたお子様達に受け入れられたなとか、ちょっと引いてしまった。が、まぁ、女子高生が頑張っている作品って、評価が甘くなってしまう不思議。色々深く考えなければ面白かったよ。

個人的に、黒酒路子の住む列車の廃車体を改装したお部屋が凄く好き。あんなお部屋とか良いなと思う。

総評としては中の中。

 

『結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-/-勇者の章-』

「鷲尾須美の章」全6話。総集編。「勇者の章」全6話。視聴完了。

前半の「鷲尾須美の章」は「結城友奈は勇者である(『結城友奈は勇者である』 - アニメ視聴否忘失録)」の前日譚。車椅子の頭脳派少女、東郷さんが、かつて鷲尾須美として勇者であった時の話し。なのだが、相変わらずこの物語はこれでもかと救われない展開に、少女たちにどれだけ苦難と不幸と絶望を与えれば気が済むのだろうかと。良くできているだけに、辛い。こんな酷い物語りってないよ。まさかあの包帯の動けない少女がかつて鷲尾須美ことわっしーの友人で共に戦った乃木園子であったとか。そして東郷さんとなった彼女はそのことを覚えていないとか。辛い。

前回の視聴から間が空いてしまったため、わっしーが東郷さんであるとすぐには気付かなかったのだが、まさかそこから「結城友奈の章」に繋がるとは。そして、「結城友奈の章」で奇跡で終ったけれども何一つ解決していなかった問題が、後半の「勇者の章」で終わったのかな。ここでも相変わらず少女達の、友奈ちゃんの自己犠牲の気持ちを煽って、嗚呼、どうしようもないぜと。尤も、今回も奇跡ENDで、ハッピーエンドなのかな。一応、丸く収まったぜとなったのだが、何だか私はもうこの物語りを信用できないので、本当に大丈夫なのか何度でも確認したい。これから映画やるよとか言われたら、もう辛すぎて無理かもしれない。

嗚呼、酷い酷いと思いながら見ていたし、きついなとも思ったけれども、根本的には面白かった。そして個人的に心が荒んでいた時、皆、不幸になれば良いと泣きながら帰って再生するのに凄くぴったりな作品だった。なんだか、凄く救われた。

総評としては中の上。

 

『Rewrite』

全24話視聴完了。2回に分けての放送だった。2ndシーズン。前回の感想は下記に。

前回、最終回にて終焉を迎えた世界の2週目。学園物からのスタートだったのだが、今回は、近未来SFというか。瑚太郎君は、頑張っていたよ。日常に馴染めず、能力を持て余すも、その能力を買われてガーディアンなる組織に属し、傭兵になって紛争地域で戦ったり、かと思ったら、鍵である篝ちゃんに良い記憶をと一人世界を変えようとしたり。凄く頑張っていた。そして、篝ちゃんルートでハッピーエンドだったのかな。ヒロインたちと階段を昇り、新たな世界に。凄くファンタスティックな終着点。嫌いじゃない。いや、ちょっと感動的ですらあった。

相変わらずお話しの展開が読めない。コロコロと変わる世界にキャラクターに付いていけないと思いつつも、その翻弄させられる感じが癖になる。そんな作品だった。

総評としては中の中。間を空けずに一気に見たかった。

 

『キラキラ☆プリキュアアラモード』

全49話視聴完了。プリキュアシリーズ通算14作品目。でもって第12代目プリキュア。今期は「つくって!たべて!たたかって!元気と笑顔をレッツ・ラ・まぜまぜ!」というキャッチコピー。

パティシエと動物とプリキュアと、少々詰め込み過ぎではなかろうか、というのが第一印象。そしてやっぱり個人的にはスイーツ×アニマルはどちらかで良かったかなとは思う。どちらかというか、アニマルは必要なかったような。ただ、ゆかりさんという今回凄く灰汁の強いキャラクターを表現するにあたって、猫という要素が重要であったのは否めない。

今期のプリキュアは、全体的にキャラクターの人間性がかなりしっかりと確立されており、女児から少女へ。少女から大人へ。という成長物語りではなかったかのように思える。どちらかと言うと、妖精たちの自立の物語り的な。勿論、プリキュアたちも悩んだり壁にぶつかったりしつつ前に進むという工程はあるもの、それでもすんなりと逆境を乗り越え、目指す未来に真っ直ぐに進み続けているような。だからなのか、個人的に教訓的押し付けがましさを感じる事がなく、とても観易かったように思える。

そして、なにより特徴的だったのは、ゆかりさんとあきらさんの大きい組の二人のプリキュア。放送が始まって、話題になったよね。『セーラームーン』で言う所のみちるさんとはるかさんとかそんな感じで。『ベルばら』で言う所のオスカル的キャラのあきらさんに新たな扉を開かれる女児が増えるのではなかろうかとざわついたよ。個人的にはあきらさんに自体はあまり印象的ではなかったのだけれども、ゆかりさんは衝撃的だった。特に第16話の「キケンな急接近!ゆかりとリオ!」の回での自由奔放というか、彼女が彼女のままで許されている感じ。でもってゆかりさんの悩んでいます風の、でも答えを見つけるのも自分というのは凄かった。戦闘シーンも、全てを煙に巻くかのような猫の真似。「お前の手におえる女じゃねぇよ」感が半端ない。彼女のあらゆる所が衝撃的だった。

まぁ、細かい話数で細々思う所はあったものの、シエルの性格と、弟君の苦労とか。ビブリーとの関係性とか。でもってペコリンのハゲ親父のような微妙な外見と、プリキュアになったときの二次元ロリ大好き自分の好みドンピシャな感じとか。なんだかものすごく長くなりそうなので追求しないことにしようと思う。

今年は個人的に色々と忙しくなる予定なので、今年こそプリキュア視聴は終わりにしようと思う。思うのだけれども、キュアエールのビジュアルめっちゃ可愛い。好み。『HUGっと!プリキュア』の絵が凄く好きで、どうしようと悩み中。

総評としては中の中。

 

キラキラ☆プリキュアアラモードボーカルベストアルバム スイート☆エチュード☆アラモード

キラキラ☆プリキュアアラモードボーカルベストアルバム スイート☆エチュード☆アラモード

 

『血界戦線 & BEYOND』

全12話視聴完了。

第1期との間に薄い本を読み過ぎてしまい、脳内がすっかり腐った状態での視聴だった。血界戦線のアニメを見始めた時って、普通に単話構成のちょっとお洒落系アニメで観易いな。面白いなと、思っていたはずで、第2期も同じような感じだったはずなのに。

物語としては、かつてニューヨークだった街が一夜にして消失して現れた「ヘルサレムズ・ロット」という街。濃い霧の向こうに広がる異世界と現世を繋ぐ街。様々な超常日常、犯罪が飛び交う、地球上で尤も剣呑な街。そんな混沌とした街の均衡を守るべく、密かに活動を続ける者たち、秘密結社ライブラ。その一員となった、神々の義眼を持つ少年、レオナルド・ウォッチ。彼らの異世界ならではの事件と日常の物語り。

最後の盛り上がりは、レオと妹の義眼を巡る戦いで、第1期のアニメオリジナル要素を詰め込んでいたのと違い、原作準拠で綺麗にまとまっていて良かった。

後は、もう、腐った視点で、第1話でザップさんにしがみ付くレオ君。最高。もう、いきなりそんなラブラブでどうしましょう。レオ君総受けでお願いします。ザップさんのクズっぷりは相変わらず惚れるぜ。二次元クズ男最高。大好物だぜ。じゅるり。そんな感じで、更に、スティーブンさんの男は金や仕事で決まらない駄目な臭いがもう、痺れると。友人を読んでのパーティーの回とか、良かった。また、軽薄そうな雰囲気がたまらない。そんな中に咲く一輪の花のごとく、凄く紳士的で知的なクラウスさんとか、嗚呼、兎に角、キャラクターが魅力的なんだよ。勿論、男性キャラだけでなく、チェインさんのさり気無い優しい男前なのに、素敵お姉さんな感じとか。K・Kの家族を大切にする大人の女な感じとか。授業参観の回は凄く好き。

総評としては中の上。漫画は少々読み難いけれども、アニメ先で入りやすく楽しめた。続きが楽しみ。

 

血界戦線 Blu-ray BOX

血界戦線 Blu-ray BOX

 

『Just Because!』

全12話視聴完了。

青春恋愛群像劇。さり気無い日常に生まれるドラマチック。其々が其々の気持ちと折り合いを付けたり、吐き出したり。嗚呼、面白かった。確かに面白かったのだが、だからこそ、自分が普通の恋愛物語に向いていないなと自覚させられたよ。

ストーリーとしては、高校三年の冬、残り僅かな高校生活。そこに中学の頃に福岡へと引っ越した泉瑛太が帰って来た。季節外れの転校生徒の再会により、なんとなくで終ろうとしていた高校生活に変化が訪れる。

中学時代の親友、相馬陽斗とのいきなりの野球。そして、彼の片思いする吹奏楽部の森川葉月。二人の清々しいほど誠実な気持ちの向かい方。

また、相馬陽斗に片思いをしていた夏目美緒と、密かに夏目に想いを寄せる主人公。同じ大学を受け直したり、志望校をギリギリで変えたり。まぁ、この二人にはヤキモキさせられたし、最後の最後までよく引っ張ったな。面倒臭い二人だなと思いつつ、目が離せなかった。

そして、そんな主人公は案の定もてまして、写真部の小宮に付き纏われて、ちょっと良い感じなんかになってしまったり。最後、小宮は本当に真っ直ぐなだけに切なかったわ。あと、カメラ推しだったような噂を聞いたのだが、写真はここだけだったので、ちょっと肩透かし感があった。

個人的に印象的だったのは、センター試験の朝、雪で交通網が大混乱。そんな中、パニックになった夏目の前に現れ、受験会場に連れて行った主人公。その電車の中で問題を出して落ち着かせたり。イケメン過ぎるよ。流石だぜ。雪なのは前日からわかっていたはずだし、そもそも前日とかふらふらしていないでさっさと家に帰って体調を整えたら。雪の場合の対応を考えたら。とか、色々と思う所はあったものの、それでも、あのシーンは良かった。

総評としては中の中。