アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『刻刻』

全拾弐刻視聴完了。

絵が派手になっている。先に漫画を読んでいて、凄く綺麗にまとまった面白い作品だな。だた、本当に面白いのだけれども、とても地味。漫画としてもストーリーとしても構成も画力もとても良いのに、とにかく華がないな。そんな印象だった。だから、アニメ化と聞いたとき、萌的要素が一切ない、寧ろ絵的には微妙なおっさんばかりなこの漫画をどうするのだろうと。特にお父さんとか画面アップとか、絶えられない絵面だろうとか。大丈夫なのかと。

目が大きくなっていましたね。主人公の佑河家の次女の樹里ちゃんの目が凄く大きくなって、髪型も変わって、で、エプロンではなく白いロングカーデとか。イメチェンが激しいぜと。エプロン好きだったから、ちょっと残念。更に、佑河家の希望の星で樹里ちゃんの甥っ子の真君も目が大きくなってちょっとした美少年。この2人、女子供が可愛くなると随分画面も華やぐものだと思ったわ。尤も、アニメ化に辺り色が付くというだけで、大分印象は変わるし派手にもなるのだけれどもね。なんだろう。漫画が地味な分、凄く頑張ったなと。

主人公の就職活動中の佑河樹里。無力の父の貴文。ニートの兄の翼。隠居の祖父と母親。シングルマザーの妹の早苗。甥の真。貧乏ながら平凡な暮らしをしていた何てことない家族。しかしそんな佑河家には代々伝わってきた「止界術」という秘密があった。森羅万象が止まった“止界”に入る事が出来るという。ある日、真と翼が誘拐され、その救出のためにやむを得ず止界術を使うが、そこにいるはずのなかった自分たち以外の動く人間たち、襲われる。その止界術を崇める「真純実愛会」と、止界術を使用する際に必要な石を巡り、止界とは何か。家族を守るため。佑河家の、樹里ちゃんの奮闘物語り。

アニメ、凄く良かった。『刻刻』はとても良い漫画であったけれども、だからこそ印象に残らない。このまま面白い漫画の海に埋もれて消えてしまうのかと思っていた作品だった。それをアニメの良いところをプラスして、華やかな作品に消化された気がする。

個人的に好きだったのは、漫画だとさらりと読み流していた、お兄ちゃんが真を助けるためにナイフを持った真純実愛会のメンバーと戦うシーン。最終的にお兄ちゃんは後ろから服で首を絞めて殺すのだが、それをアニメでは㐧陸刻冒頭にて動いているからこそ栄える格闘シーンで魅せて来たなと。ヘタレながらやる時はやるお兄ちゃん、良かった。

ラストは、止界に留まることを選んだ樹里ちゃん。赤子になった佐河を育て、止界から出し、一人になって静かに狂っていくのだが、そこに突如現れた石を作った人の嫁という、ご都合主義的終わりで賛否両論あるような終わりではあったのだけれども、個人的には好きだった。樹里ちゃん、止界から帰れたし。ハッピーエンド的な。

総評としては上の下。EDで樹里ちゃんが何故か下着姿を披露しているのはちょっとし意味がわからなかった。いや、そんなキャラクターでもストーリーでもなかったでしょうとか。でも脱いだら華やかだし。なんかお洒落演出されているし。なんか、あんな地味な作品が、OPとEDで一気にお洒落アニメにされた気がする。

 

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刻刻 Blu-ray BOX【完全受注生産限定版】 [Blu-ray]

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刻刻(1) (モーニングコミックス)

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『魔法使いの嫁』

全24話視聴完了。

決して好みの絵柄という訳ではないにも関わらず、とても綺麗な作品だったなと。また、前半のオープニング「Here」が凄く印象的だった。

人ではないものを見ることができる「夜の愛し仔(スレイ・ベガ)」と呼ばれる貴重な存在である15歳の少女、チセ。イギリスの闇オークションに商品として出品されることを選んだ彼女は、異型の魔法使いエリアス・エインズワースに弟子として、将来の花嫁として、500万ポンドで落札された。自然と寄り添い、悠久の時を生きる魔法使いの暮らしの中で、チセは様々な出会いの中で己の過去や運命と向き合い、大切な物を少しずつ取り戻していく。

現実と異世界が交差するファンタジー。何処か心の欠けたチセとエリアスの、互いを補い育み合うような、優しい恋愛物語り。

世界は美しいことだけではなく、悲しい事も、どうしようもない事もたくさんあるけれども、嗚呼、素敵だなと。彼らの暮らす世界感が凄く綺麗で、実際にあったら本当に良いなと思った。草原に森の中にある一軒家。そこには家事妖精のシルキーが快適な家を守っていて、兄弟のような番犬のルツがいて、竜の住む世界が何処かにあって、妖精の国があって。

冒頭はエリアスがとても大人で、チセを守るのかなと思っていたのだけれども、蓋を開けてみると、エリアスもエリアスで脆い所がたくさんあって、最終的にエリアスとチセが対等な関係性になるというのが、なんだかとても新鮮だった。

個人的に印象的だったのは、第16話のロンドンで魔術師の弟子であるアリスと二人で師匠にクリスマスを選ぶの。なんだかほんわりした。それと、色々と無茶をするチセを静かに心配し、じっと家を守り、待ち続けるシルキーが決して派手で重要ではなかったのだけれども、心に残ったなと。

総評としては上の下。漫画を途中までしか読んでいなかったので、続きを読みたいなと思う。

 

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魔法使いの嫁 1 (BLADE COMICS)

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April showers bring May flowers.
 
Here

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『スロウスタート』

全STEP12話視聴完了。

まんがタイムきらら」のゆるっとふわっと可愛い女の子のきゃっきゃうふふな日常物。毒にも薬にもならない、気楽に見られる作品。

ストーリーとしては、遠方の両親の元を離れて従姉妹の志温ちゃんの管理するアパートで一人暮らしを始め、高校入学をした、人見知りの女の子、一之瀬花名ちゃん。新しい高校。新しい毎日。素敵な出会いの数々。元気なツインテ少女、たまちゃん。コミュ力が高くて女の子にモテモテでセクシー系な栄依子ちゃん。小さくてお人形さんのように可愛い冠ちゃん。そんなクラスメイトと過ごす日々。だけれども、花名ちゃんには秘密があった。高校入試の前日におたふく風邪にかかってしまい、受験できずに卒業式にも参加できず、一年間、浪人したという事実。また、アパートには大学受験に挫折して浪人しつつ引き篭もりの万年さんがいたり。

可愛い絵柄でさらりとゆるい系で描かれているが、これがまた違った絵柄でシリアス風に描かれても成立しそうなシリアスな内容だったなと思う。主人公の、中学浪人という秘密を抱え、周りと壁を作っていたにも関わらず、次第に仲良くなるクラスメイトたち。楽しい時間を過ごすと同時に、次第に膨れ上がる秘密を持つという罪悪感。また、もう一方でそれを共有する万年さんの存在。そういったストーリー軸とは別に、楽しい日常の中で垣間見られる栄依子ちゃんの担任の先生への恋心。ライトなはずの百合的展開にちょっとしたスパイス要素的な。ちょいちょい掘り下げて考えると面白かったなと。何もなくはないけれども、過剰な演出もなくという塩梅がするりと受け入れやすかったなと思う。

ちょっと一つ思ったのは、みんな裕福。さらりと流されているけれども、就職浪人でアパート経営を任せられる志温ちゃんに、中学浪人を誰も知らない土地で過ごせるようにと配慮される花名ちゃん。結構なお嬢様だよね。でもって、たまちゃんもお着物を普通に部屋着にしているようなお家だし、冠ちゃんはピアノにマリンバを習っていてふりふりお洋服で、なんか、あの高校ってお嬢様高校なのかなと。だから何と言うこともないのだけれども。

個人的に好きだったのは、STEP9の水着回。海に行く予定が、雨のため、お部屋で水着。お部屋で水着ってなんか新鮮だったなと。

後は、最終回で花名ちゃんは秘密をみんなに言うのかなと思ったのだけれども、言わないまま終っていて、何だかなと。漫画がまだ続いているからなのだろうけれども。或いは浪人とか大したことないよという意識の変化まで待つのかなとか。色々と考えたのだけれども、アニメ最終回の区切りとして、一大決心で告白。笑って流される位を期待していたので、少々、肩透かしではあった。まぁ、終っていないからね。そんなもんなのかな。

総評としては中の中。

 

『進撃の巨人』Season2

第26話から第37話視聴完了。

第2期。好き過ぎて録画したまま観られなかったのだが、7月から3期も始まることだしと。でもやっぱりどう考えても過酷過ぎる運命と宿命と、嗚呼、つらいなと。薄い本を片手にでないととてもじゃないが見られないと。

第2期は女型巨人と戦闘後。アニの硬化。から、ウォール・ローゼ内地〜ウトガルド城の戦いに続き、エレンのヒロインポジで二度目の誘拐事件から、エレン奪還作戦。「座標」とは。

と、まぁ、ざっくりそんな感じなのだが、あれ? 意外と兵長とエレン絡んでないなとか。すっかり二次創作と本編がごっちゃになりつつあり、この状態って危険。原作が凄く面白いのに、面白いからこそ辛くて薄い本に逃げて、で、よくわからなくなって。改めて漫画を読み返さなくてわならぬと思った。

ストーリー的には途中から途中までと明らかに中途半端な状態なのだが、何故だか全然見続けられる。それだけ面白いし、内容もぶれない、珍しい作品だと思う。凄いなと。

今回、印象的だったのは、やっぱりニケさんの死。色々たくさん悲惨だけれども、いきなりニケさんの死で始まったSeason2はやっぱりきついものがあった。これこそが進撃だよと思い出さされる的な。嗚呼、ニケさん。嫌いじゃなかった。寧ろちょっと好きだったのにと。

もう一つは、ユミルとヒストリアの唇がてっかてか。グロスが効いているねと。少ない女性キャラ。色気があるねと。漫画だと白黒だから、嗚呼、アニメだ。カラーだからと。

嗚呼、やっぱり進撃好き過ぎる。凄く面白いよ。これからどうなるのか見たいような見たくないような。楽しみで仕方がない。

総評としては上の下。とても売れた作品で、兵長も作品も消費され尽くされた気がしていたのだけれども、まったくそんなことがなくて安心した。

 

進撃の巨人(1) (週刊少年マガジンコミックス)

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『アイカツスターズ!』

全100話視聴完了。

アイカツ!』の後継シリーズ。『アイカツ!』大好きだった。いちごちゃんが好き過ぎる。感想書いていたかなと検索してみたら、最終回まで見ては書いていないのね。多分、過ぎ過ぎて最終回を受け入れられなかったのだろうなと。いや、いまだに私の中でいちごちゃんもあかりちゃんの生き続けているので、終わってはいないのだけれども。

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で、『アイカツスターズ!』は、ドレス凄かった。眩し過ぎたよ。FFかよとか。羽がデフォで付くようになって、どんどん過剰装飾で後に引けなくなった感が。可愛かったけれどもね。だからこそ最終回の5人、ゆめちゃん、ローラちゃん、小春ちゃん、あこちゃん、真昼ちゃんのドレスは映えたなと思う。凄く可愛い。皆、色々あったけれども、決して最初から仲良しという訳ではなかったけれども、途中、ローラはゆめちゃんに勝てなくて、凄く色々と抱えていたのだけれども、自分の歩く道を見付けて、別の方法で横に立とうとして、それは友達だから、ライバルだから笑顔で応援し合えて、嗚呼、良かったなと。

途中、思う所は色々あったよ。ゆめちゃんも所見で、あの睫の丸いのはマスカラが固まっちゃったのかなとか。髪のグラデカラーは維持が難しそうとか思っていたし。小春ちゃんはなんかいつか下極上を狙っていそうな、腹黒さを感じてしたし。M4とかなんやねんと。エルザ様にいたっては、母親とさっさと腹を割って話し合えと。拗らせて周りを巻き込むな。或いは、いい加減に母親に期待するの諦めろとか。きららちゃんの唯我独尊というか我侭っぷりは最後まで好きになれなかったけれども。最終的に、嗚呼、全てひっくるめて良かったなと。

「夢は見るものじゃなくて叶えるものだよ」って歌詞がずっと心に残ったし、忘れないと思う。

総評として中の上。

 

第1話 ゆめのはじまり
 
アイカツスターズ! 星のツバサシリーズ Blu-ray BOX 1
 
TVアニメ/データカードダス『アイカツスターズ!』OP/ED主題歌「スタートライン!/episode Solo」

TVアニメ/データカードダス『アイカツスターズ!』OP/ED主題歌「スタートライン!/episode Solo」

 

『銀魂』

第329話~第353話視聴完了。もう何期かわからないよ。2017年10月放送分~2018年3月放送分だね。

感想としては前回同様、今度こそ終ると思っていたのにと。

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前半は面白かったよ。特に第329話「大人の階段は昇り階段とは限らない」と第第330話「ハゲたお父さんと白髪のお父さんとお父さんのメガネ」は、やっと帰ってきた。これこそが『銀魂』だよと。何度も見返したわ。だけれども、後半のシリアスは、嗚呼、これも『銀魂』だったと。もう、下ネタとパロディ入れときゃ良いんだろうという投げやりになってないかと感じる。まぁ、最終回に向けてだからか、今までのキャラクター勢揃い。名言っぽく溜めて台詞言わせりゃ格好良いっぽいでしょ。みたいな。なんか、なんかなぁ、と。すでに面白いからとか、ファンだからとか、そんな感じで観ているのではなく、惰性でしかない。でもって7月からの続きも見るしかないのだろうと思う。正直、ちょっときつい。

総評としては中の下。音楽は相変わらず格好良い。

 

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花一匁(期間生産限定アニメ盤)

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『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』

全12話視聴完了。

随分昔にキノの旅ってアニメとか色々なかったっけと思いつつ、前情報もなく見始めたのだが、凄く面白かった。寓話的短編の積み重ねで、あっさりと見易いにも関わらず、印象的。

ストーリーとしては、主人公のキノという中世的な少女は、人間の言葉を喋るモトラドという二輪車エルメスと世界中を旅している。世界には、個性的な様々な国があり、其々の人々は自分達の法や常識を持って暮らしている。二人はそんな国々を3日間だけ滞在し、旅を続けている。そんな優しくて悲しくて滑稽で、胸に突き刺さる、一言では終れない旅の記録。

キノとエルメス以外にも、師匠と相棒。シズと陸。フォトとソウなど主人公が異なる物語があり、1話完結型のファンタジーの積み重ね。

何が良かったかと問われると困るのだが、なんだろう。世界は広くて美しくて、それだけでなから、更に美しいなと思えることが、本当に良かったなと。キャッチコピーとして「美しくなんかない。それ故に、美しい世界を。」とあるが、嗚呼、まさしくそんな感じ。それを淡々としたキャラクターが旅人という世界を見る第三者として存在し、関わる。感情に激しく訴えかけるということはないものの、だからこそ心に沁みるなと。

個人的に印象的だったのは第10話「優しい国」だったかな。評判が良くない国だけれども、滞在してみると皆親切で素晴らしい国だった。が、実はキノが旅立つ3日後には噴火により滅びることがわかっていたという。国を捨てて逃げ出すのではなく、自分達の大切な国で、最後に良い国であったと記憶にのこしたいと。なんだか凄くじんわりと恐ろしい話しだったなと。

後は、キノはずっと男の子だと思っていたのだけれども、第2話「コロシアム」で知り合ったシズとのラストのやりとりで、あれ? キノさん?? となり、次第に、嗚呼、女の子なんだ、と。ちょっと衝撃的だった。多分、第1期とかの時からか本が話題になった時からか、よく知らないまま少年とバイクの旅だと漠然と思っていたから。

総評として上の中。機会があったら第1期も見たいなと思う。

 

 

『羊たちの草原』

『羊たちの草原』