アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『響け!ユーフォニアム』

全13話視聴完了。

真面目に部活やっている。『けいおん』とか『Free』とか、こいつら練習は? こんなゆるい練習でいつ上手くなったの? みたいなファンタスティックな感じではなく、本当に真面目に部活して、青春して、みたいな感じだった。なんか、内容自体はそんなでもないはずなのに、すっきりするアニメだった。

ストーリーは、主人公である黄前久美子は高校に入学し、かつては強豪校であった吹奏楽部に入部を決める。そこで新顧問である滝昇先生の指導の元、「全国大会に行く」という目標を掲げ、日々練習に明け暮れる。そんな少女たちの青春や葛藤の物語り。

なんだか嫌にリアルだった。部活にありがちな上下関係、派閥などのトラブル。顧問に対しての行き違いや若さ故の反発心。ただ、努力すれば報われるというわけではない現実。それでも好きだからとユーフォニアムを吹く主人公。

それに、「特別になりたい」と言うトランペット担当のつんっとした美少女高坂麗奈と主人公との友情も見所だったかな。彼女の影響を受けて自分麗奈みたいに特別になりたいという主人公の心の変化とか。馴れ合いではない、二人だけに流れる特別な感情とか。それに、主人公が性格が良いわけではないというのが二人の会話の中で、おそらく主人公が本音で話していたから、というのが伝わってきて、よくあるアニメの主人公とはちょっと違う気がした。特に上手いわけでも、強いわけでもない。だからといって良い子とか、誰にでも好かれるというわけでもない。本当に普通の少女だった。

印象に残ったのは12話の暑い中、外でひたすらに練習する主人公。汗を伝う頬とか、凄く絵が綺麗で、思わず画面から目が離せなくなった。それに、流されやすかった主人公の心の変化とか、そういうのが描かれていた。

残念なのは、最終回。音楽物は映像になった時、盛り上がりの場面で一気に盛り上がるので、内容の良し悪しに関わらず、とても感動的な感じになりやすいのだが、なんか、物足りなさしか残らなかった。なんというか、何一つ終わってはいない。明らかに二期か、映画に続くよ。それを意識したよ、みたいな終わりで、ここまで凄く良かっただけに本当に残念だ。不完全燃焼。なんか、もやもや。凄く凄く面白かったのに。

総評としては上の下。続くのかな。続くのなら、とても期待してしまう。