アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』

全12話視聴完了。

個人的に凄く好みだった。自衛隊というだけで拒否反応する人もいるみたいだけれど、自分は何も考えず、単純に自衛隊凄いと色々なこと抜きに思えて、楽しかった。

物語は、現代日本、銀座に突然開いた「門」。中からはモンスターやら中世ヨーロッパの騎士の姿をした異世界からの軍勢が出現し、多くの民間人が殺傷した「銀座事件」が起こった。事件から7日後。日本政府は「門」を占領し、その向こう側に存在する異世界ファンタジーのような世界、「特別地域」に実態調査と再発防止のために自衛隊を派遣し、一国家として交流を図ろうとするというもの。

主人公はオタクで冴えない自衛隊員である、伊丹耀司。レンジャー徽章を持ち、銀座事件により二等陸尉に昇進したという人物であるが、実際は働かない蟻的な感じでのらりくらりとした人物。異世界にて偵察隊を率いて進出した際に炎龍の被害を調査したことがきっかけで、魔法使いのレレイ。エルフのテュカ。亜神のロゥリィと知り合う。他にも異世界にある帝国の第三皇女であるピニャ。元奥さんである梨紗が出てきたり。後半にはまた違ったエルフであるヤオが出てきたり。

冴えない主人公のハーレム物かなと見ていたのだが、まぁ、それはそれではあったものの、それ以上にリアルな自衛隊描写と、国と国の利権争い。異世界にある帝国という人権や国際法という概念を持たない相手との交渉があったりと、実際の世界にこのような門が現れたら日本は、、と思わず考えさせられる作品であった。『アウトブレイク・カンパニー』は富士の樹海に現れた異世界への穴で主人公もオタクであったが、『ゲート』は前者に比べてかなりリアルだった。そこが凄く面白かったなと。思わず小説の方も読んだのだが、着眼点と作者が元自衛隊員という経歴からのリアルさは凄く面白かったが、文章はかなり読みにくかった。あまりお上手な小説とは言いがたい感じではあったものの、主人公のキャラクターが何故か魅力的なのと、本当にモチーフが良かったので一気に読み進められたかな。個人的にはロゥリィのビジュアルとか話し方とか性格とか凄く好みだったかな。ロリ外見の中身は熟女のような深みと色気がある感じとかスキ。後は、伊丹が同人即売会に凄く執着しているのとか、日本に行ったピニャががっつり同人にはまって芸術と言って広めているのとか、異世界の貴族の中で衣装がコスプレを参考にした物が流行っているのとか、可笑しく読めた。

アニメはヤオが現れた所で炎龍と対峙する前までだったが、続きは1月か。どこまでやるのだろう。菅原とシェリーの話しとか良かったし、古田とテューレとの恋愛とかかなり切なくて、アニメで見られたら嬉しいのにな。原作ではカタカナ名前のキャラが多すぎて把握できなくなる。

総評としては中の上。ストーリーとキャラクターだけなら上の下。絵が背景や人物に比べ自衛隊の武器や乗り物が異常に良く描かれていた気がする。

 

 

 

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