全12話視聴完了。
水と少女と優しい世界は、美しい。
この原作者さんのアニメは『ARIA』に引き続き二作目だが、独特の世界感はどちらも共通している。学校の制服としてはありえないマーメイド型のスカートも、猫、正直、猫と言い切ってしまうには、ちょっと独特な絵柄なのだけれども、それもこの世界ならアリなのかなと思える。
物語りは、春。伊豆で生まれ育った小日向光、通称ぴかりと、東京から引っ越して来たばかりの大木双葉、通称てこは、同じ夢ヶ丘高校の新入生として出会う。ぴかりに誘われててこはダイビングを始めることとなる。スキューバダイビングという未知の世界で、何事もプラス思考のぴかりと、何事も引っ込み思案で臆病だったてこの素敵な「日常、ときどきダイビング」。
今までダイビングに魅力を感じたことなどなかったけれど、これを観ていると良いな、やってみたいなと、思う。凄く難しそうで怖いイメージだったけれど、わかりやすく説明されており、少し敷居が低くなったような気がした。
それと、なんだか名言が多いなと。素敵な言葉が多いというか。特に「今日を不幸と思う奴は、いつでもどこでも不幸になっちゃう奴。今日を幸せだと思える奴は、いつでもどこでも幸せになれちゃう奴」とか。微妙に説教臭いような台詞にも思えることが多いが、個人的に、それが女子高生の裏のない言葉だと思うとすっと受け入れられるなと。素敵だなと。
特に印象に残ったエピソードとしては、ダイビング部のミーティングで教室の黒板に皆で落書きする所。アニメだとカラーで、原作以上に迫力があったなと。それと、アニメではなく漫画の第1話でてこの睫が凄くしっとりしていて、切なくなったなと。睫だけでこれだけ感情が伝わるのって凄いなと思った。
総評としては中の中。物語りは素敵だし、皆が優しくて、良い作品だと思うのだが、ちょっとキャラクターの絵が不安定な気がした。何と言うか、唇の線とか最初からあったら気にならないけれど、急に強調された気がした。それと崩した顔が多いなと。原作も多かったので、それになぞったのだろうけど、じーんとなっているところでやられてしまうと、感情移入しにくいというか。それに最終話の身体のバランスが急に変わった気がして、なんだか、良い作品だな。面白かったなと思うほど、そういった所が気になってしまった。
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