アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』

全12話視聴完了。

相変わらずのタイトルの読めなさいっぷり、「禁忌教典」で「アカシックレコード」とかCMで始めて嗚呼そんな読み方するんだと。まぁ、ラノベ原作異世界学園ファンタジーのハーレム物だよね。

魔術と科学が共に発展した世界、ルヴァフォース。魔導大国アルザーノ帝国にある由緒正しき学院、アルアザーノ帝国魔術学院。そこに非常勤講師として赴任してきた主人公の青年、グレン。彼は怠け者のろくでなしという売りではあったのだが、アニメでは少なくとも第2話の「ほんのわずかなやる気」ではすでに「だが生徒達の身に危険が迫ったとき、彼の真の能力が発揮される」と、其の設定が存分に生かされており、ろくでなしっぷりがあまり感じられなかった。普段は駄目なやつだけれども、やるときはやる子。まぁ、駄目っぷりの塩梅って難しいよね。「魔術嫌いの魔術講師が繰り広げるひねくれヒロイックファンタジー」と、確かにヒロック。根は真面目なのだろうね。真剣に向き合い過ぎて駄目になることってあるよね。だけれど、グレンが英雄的過ぎて、たまに駄目な様を見せると、嗚呼、そうだ、このキャラ、駄目なキャラだったと思い出す程度だったので、個人的に駄目っぷりがいまいちで残念だった。それはもう個人的趣向でしかないのだけれど。

もう一つ、主人公と同等に重要なヒロイン。ヒロイン2人体制で、他にもロリっ子登場や色々いたはいたのだが、なんだか印象に残りにくかった気がする。

メインヒロインは、真面目でツンデレ、白髪のシスティーナ。何故かグレンに「白猫」と呼ばれていて、もう、それは寧ろ「私の子猫ちゃん」とか「お砂糖ちゃん」とかそんな甘いあだ名に思えて、何? 急に何で!? となってしまった。きっかけ、あったのかな。気付かなかったよ。更に、最終話の「見つけた居場所」でシスティーナとレオスの結婚式に割り込んで。もう、この2人付き合っているのかなと。

そうなってくるともう一人のヒロイン、システィーナの親友で金髪おかっぱの、本当はお姫様だったという難しい過去を持つルミア。彼女はたまにシスティーナとグレンの仲を取り持ったりするのだが、何と言うか、ルミアもグレンを好きなんじゃないのかい? という視点で見るとちょっと切ないなと思ったり。また、グレンが駄目な男であることをわかった上で取り持つという、どうなの思ったり。まぁ、考え過ぎると怖い、この子となる。何も考えていないというのが案外正解な気も気もしたり。

作中、印象的だったのは、第2話目のグレンが真面目に授業をするシーン。ショックボルトという基本魔法の説明なのだが、生徒の誰も考えもしなかった呪文の持つ意味と失敗した時の法則性を説明するグレン。更に「魔術ってのは超高度な自己暗示だ。呪文を唱える時に使うルーン語というのはそれを尤も効率良く使える言語で、人の真相意識を変換させ、世界の法則に介入する」「魔術は人の心を突き詰めるもの」「言葉で世界に影響を与える。それが世界の」という授業が、実際は存在しないはずの魔術とファンタジー世界とのことだったのだが、しっかりした設定にわかりやすい説明で、魔術にリアリティを持たせて、凄く面白いなと思えた。

だが、キャラクターが重要になってくる作品なだけに、個人的にやはりすぐ忘れてしまいそうで、魔術の説明以外、個人的にはこれというのなかったかなと思う。

総評としては中の中。