アニメ視聴否忘失録

日々ただ消化するアニメの個人的感想帖です。

『月がきれい』

全12話視聴完了。

中学生同士の始めての恋。日常の中で揺れ動く甘酸っぱい気持ち。嗚呼、駄目だ。確かに「I love you をそう訳したのは、太宰だったか、漱石だったか……」そんなキャッチコピーで始まる、背景のきちんとした作品は面白いのかもしれない。所々、有名文学作品のフレーズをサブタイトルからふとした瞬間に詰め込んだ作品は、印象的ではある。でもそれはこの作品が印象的であったとは繋がらない。

個人的に、本当にこういった作品は一定需要があるだろうし、良く出来た青春群像劇ではあったのだけれども、さり気無さ過ぎてドラマ性に欠け、この不器用でもどかしい恋を自分はもう楽しめなかった。

まず、太宰が好きと言う男が好きになれない。更に、一見、引っ込み思案なのに、我が強いヒロインが好きになれない。面倒過ぎる。静かにそんな二人でお付き合いしているだけなら、まぁ、良い出会いをしたのだねと思えるのだが、正しく作中の「好きな人が自分を好きになってくれるなんて、奇跡だと思った」というフレーズは、本当にその通りで素敵だなとまでは思ったのだけれども、そんな主人公少年に片思いをするヒロインの友人とか、あえて付き合っているのを知りつつの確認と宣戦布告かという遣り取りと、それに友達だからと返すのと、嗚呼、無理。本当は性格悪いのではなかろうかと。もう、誰も好きになれない。自分にはこんな甘酸っぱ過ぎる、真っ直ぐに貼ったワイヤーを少しだけ指で弾く、決して切れない。そんな恋も愛も人生も、創作物として楽しめない。面倒なら面倒で、太宰ほど自殺未遂や薬物中毒に心中でもそこまで突き抜けて面倒な方が楽しめる。

最終回で遠距離恋愛になるのだが、小説を書いている主人公が小説投稿サイトにアップした物語を読むヒロイン。これは「小説家になろう」のサイトの宣伝かと思ったよ。更にその後、静止画で二人のその後のお付き合い、進学、就職、結婚、子供ができるまでを流していたのだが、もう、でき過ぎ。綺麗にまとまり過ぎ。間に入る懐メロとかもあざとく感じてしまい、素直に良いなと思えなかった。

作中、とても良かったのは背景。川越行ってみたいと思った。実在の神社や名物に、嗚呼、東京も適当に近いし、住みやすそうだな。良いところだなと。

総評としては中の下。良い作品ではあると思うが、凄く苦手だった。

 

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TVアニメ「月がきれい」サウンドコレクション

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