アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『コンビニカレシ』

全12話視聴完了。

高校生同士の何てことない日常に生まれた甘く切ない恋物語的な。誰にも共感できないさ。リア充は勝手にリアルに生きたら良いさと。多分、誰も好きになれないなと。

物語りとしては、高校に入学した主人公の三島春来とその親友、本田塔羽。コンビニでいつもみかけるあの子、真四季みはるちゃん。クラスメイトの委員長、三橋真珠ちゃん。互いに気になる女の子ができ、不器用ながらもその恋を大切に温め育む、純愛物語り。いつもの電車。いつもの通学路。いつものコンビニ。いつもと変わらない風景が、恋を知ることで違って見える。

 まぁ、タイトルにある通り、コンビニという場所が鍵になる。コンビニにスマフォに、凄く現代的だなと。男女の恋愛も、現実を知らないけれど、リアルっぽいのだろうなとか。だけれど、なのだけれども、壊滅的に絵がおかしい。個人的に気にする方ではないのだけれど、パースとか比率とかが狂っていて、キャラクター自体の表情も固くわかりにくく、画面を見ているとあまりの狂いっぷりに絵的にもストーリー的にも情報量が少ないはずなのに、多いのではなかろうかと脳が錯覚を起こす。ちょっと気持ち悪くなる。

また、後半に詰め込まれたドラマ性を押し付けに感じてしまう。真四季さんの身体が弱いのも、双子の姉妹がいたのも、手術のために休学して転院することも。高校生活って重要かもしれないけれど、その後の人生も長いよ。さも重要な人生の分岐点な風だけれど、手術して病気を治して元気に生きる可能性が高いのだよね。ちょっと離れていようが、ラインもスカイプも色々あるだろうに。でもって春来君もさっさと自分の気持ちを伝えようよ。完全に両思いだし、何を躊躇しているのだよと、更に言うならばラストの曖昧な引きとか、いらないからと。あえて明確にしないことで、青春強調の意味合いがあるのか。そんな勿体ぶる作品なのか。いや、そもそも全てが曖昧だったよ。

はっきりしない春来君に比べ、常に全身全霊真っ直ぐ突っ込む塔羽君、ちゃらい。ちゃらくて誠実そうで、面倒な男。軽いふりして、重たいし。受け入れているふりして我侭だし。何一つ愛せない。でもそんな彼を愛する、三橋さん。彼女は彼女で最初は迷惑とか人を巻き込んで、結局、夢見る夢子ちゃん。少女漫画が大好きで、散々周りを振り回して、早々にくっ付いて。駄目だ。このカップルに何一つ興味が持てなかった。

そんな高校生の初々しい2つのカップルに、ちょっと客観視しにやにやしているコンビに店員の謎のお兄さんが気持ち悪い。客に踏み込み過ぎ。変に馴れ馴れしいし。そもそのあのコンビニは外観と内観の広さが違い過ぎて、あそこは異次元世界なのかもしれない。

色々多々突っ込み所はあったものの、唯一よかったのは、春来君の部屋にしょっちゅう泊まりに行く塔羽君。きゃっきゃうふふな距離の近い男子高校生同士。ここは完全にBがLしていたでしょ。互いに彼女ができたときの予行演習としてキッスくらいしていて、そこから始まる恋とかあってもおかしくなかったよ。もう、きゃっきゃうふふだったね。それだけだ。

総評としては下の上。