アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『citrus』

全12話視聴完了。

少女漫画系百合アニメ。ギリギリきわどい表現に、切ない表情で魅せて来るが、物語りご都合主義的展開とキャラクターで、はらはらどきどきのときめきには繋がらず、エロくはあるが、キス以上を匂わせつつキスで終焉という。結局の所、最初から最後まで主人公の恋心でしかなく、それはそれで成立しているし問題もないのだけれども、ひっぱられた分、だから何だで終ってしまった。

ストーリーとしては、ギャルだけれども初恋もまだで恋に恋する女子高生の藍原柚子。親が再婚した都合でお嬢様女子高に転入することとなる。彼氏ができないと絶望しながらも、登校する柚子の前に現れたのは生徒会長の黒髪美少女、藍原芽衣芽衣は校則違反の柚を激しく叱責するという最悪の出会いをする。更に、そんな二人は義理の姉妹として同じ屋根の下、同じ部屋で生活することとなる。明るく社交的で真っ直ぐな純情ギャルの柚と、クールで孤独で真面目なふりをして流され易い芽衣。まるで正反対の二人が反発し合いながらも次第に惹かれ合う、姉妹の恋物語

まぁ、義理の姉妹の甘く切ない恋愛がテーマというのはわかった。多分、それが物語のスタートとしてあったのだと思う。だけれども、両親の再婚によって同居するに辺り、事前に顔合わせなり紹介なりなかったというのがどうしても納得ができない。思春期の子供に配慮がなさ過ぎではなかろうかと。母親と柚は仲が良い設定ではあったものの、友達親子というか、母親が大人になりきれていないのではとか無駄に邪推してしまうよ。でもって、再婚相手の父親も海外を跳びまわっていて会う機会もないまま、娘だけ同居とか。どうなのだろう。さらに、広いマンションに引っ越したにも関わらず、2人の娘は初対面にも関わらず同じ部屋とか。もっと配慮しても良いのではなかろうかと。でもってダブルベッドはおかしいでしょう。なんでそうなった。あまりに不自然。

不自然な点は他にもあって、芽衣は学園長の孫であるのだけれども、芽衣が柚たちと同居するにあたって、今まで暮らしていた学園長が柚たちのことをまるで知らないって。なんだか物語のスタートから、この設定甘過ぎやしませんかねと。

そして学園長と柚との和解も、発作を起こして倒れている学園長を発見した柚が介抱してとかちょろいよ。それと校則を守らない事とはまったくの別問題だよ。でもってもっと言うならば、柚の登校初日も学園の校風とかまったく知らずに一人で登校とか、おかしくないかいとか。不自然が溢れている。

冒頭からまぁこんな感じで、どう物語が進むのかなと思ったら、まずは芽衣の事が好きな幼馴染の頭ドリルな姫子の登場。柚に嫉妬して、一線を越えたよとか言っての撹乱。が、色々あって和解。次は柚のことを姉と慕っている幼馴染で妹のような存在のまつりちゃん。彼女も二人の邪魔をかなり悪質な方法でするも、やっぱり色々あって和解。最後は修学旅行にて偶然会った芽衣に一目惚れをし、お付き合いするまで至った前向き憎めないキャラのサラちゃん。が、やぱり芽衣と柚の恋のスパイスになり、終了。と、なんだかパターン化されて、皆、当て馬かよと。そんな感じでの登場だから、どのキャラクターも簡単に懐柔されてチョロいという印象しか残らなかった。彼女達にももっと色々悲しかったり楽しかったりの感情も人格もあるだろうにと。安易過ぎた。最初に芽衣とキスをしていた学校の先生も、もう、あんなぽっと出でぱっと消えて、哀愁すら感じてしまうわ。

最後にもう一つ、個人的に自分はよくBL本を嗜むのだが、ホモの周りは皆ホモと同じく、百合も、百合の周りは皆百合なのねと。こんな、同性愛ばかりとか、なんか、そういう作品なのだろうけれども、しつこく感じてしまうわ。

総評としては下の上。

 

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