アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『ソマリと森の神様』

全12話視聴完了。

可愛らしい絵柄で、ハートフルでファンタスティックな感動物語かなと思ったら、残酷な描写が多くて、そちらの印象の方が強く残った。

ストーリーは、異形に支配され、人間が迫害され絶滅の危機に瀕した世界。そこで森の番人であるゴーレムと、ひとりの人間の幼い少女が出会った。もうすぐ活動を停止するゴーレムは、少女ソマリを託す人間を探すべく、旅に出た。それは父と娘の絆をつないだ旅だった。

親子とは何か。人間と異形の因縁の過去。ゴーレムが感情を理解するまで。

ネタバレは、活動停止を控えたゴーレムがどうにかなるとか、ソマリを託す人間に出会うとか、そういうのはなく、ゴーレムがソマリと、ソマリを通して周囲の者と交流することどんどん人間らしくなり、最後は父親としてソマリの傍にいて一緒に歩みたいと思うまでの感情の変化が物語だった。

個人的に絵柄と、父にしては声が若くないかなとか、好みの問題でそこまで真剣に観ていなかったが、第5話「揺蕩いの鳥」の人間であることを隠して旅をするハイトラと、その娘的なハラピュイア族のウゾイとの物語辺りからちょっと引き込まれた。ウゾイの親を食べ、その連れ合いと娘を亡くして、自身も呪いを受けたって。その食べるまでに至った経緯と、ウゾイとの関係性とか。小さい子供が悲しいことになるのは、本当に駄目だよ。なんて酷いお話しを考える人がいるのだろうと、すっかり夢中になってしまった。ただ、異形と人間の因縁はわかりやすく差別がどうのと描き過ぎて若干の押し付けがましさを感じてしまい、見難さもあった。

総評として中の中。二人の行く末がハッピーエンドだと良いな。

 

youtu.be

ソマリと森の神様 上巻 [Blu-ray]

ソマリと森の神様 上巻 [Blu-ray]

  • 発売日: 2020/02/28
  • メディア: Blu-ray
 
ソマリと森の神様 下巻 [Blu-ray]

ソマリと森の神様 下巻 [Blu-ray]

  • 発売日: 2020/04/24
  • メディア: Blu-ray
 
旅する親子

旅する親子

  • メディア: Prime Video
 

 

ソマリと森の神様 1巻 (ゼノンコミックス)
 

『巨人族の花嫁』

全9話視聴完了。

ComicFestaの宣伝目的の5分アニメ。相変わらずのエロなのだけれど、今回は多分初のBLなのではないかなと。原作がちょっと話題で読んでいたので、久々に軽い気持ちで見てみた。が、まぁ、相変わらずこれが単品のアニメ作品だと言われると困るよなと思った。

ストーリは今流行のと言うにはすでに一大ジャンルとなった異世界転生、転移物。これは転移。召喚物。バスケ部エースの男子高校生、晃一君は、ある日突然に巨人族の住む世界に召喚され、そこの第一王子カイウスに「我が花嫁となり、私の子の産んで欲しい」とプロポーズされる。

主人公、完全に拉致されているよね。勝手な都合でかどわかされて、異世界召喚とかそんな言葉でどうにもならない程に、なんか、拉致と思ってしまった。これがまだ現実世界に夢も希望もなく、どうしもうもない主人公か異世界でチート生活ならそこまでひっかからないのだけれども、この晃一君はバスケ部エースで引退し、これから受験勉強頑張るぞ。でもってマネージャーと良い感じだぞ。という、身寄りがないとか後から出たご都合設定を差し引いても、充実した現実世界を生きていただけに、やりきれなさを感じる。そして、まぁ、カイウス王子とラブになるのだけれども、それも他に頼る人間がいない中でのラブなので、ストックホルム症候群なのでわと。どう考えても、酷いと思わざる得なかった。最終話は愛を誓いあって、これでハッピーエンドって、思えないよ。

更には、まぁ、巨人族と大柄ではあるけれども、人間の男子高校生。特殊設定を付けるにしても、アレがアソコにって、内臓破裂。いや、絵によってはサイズ比率めちゃくちゃ変わるから、いけそうな絵もあったけれども、なんか、もう、エロっていうかグロ。怖かった。

総評としては下の上。2巻は読まないと思う。

 

巨人族の花嫁 プレミアム版 [Blu-ray]

巨人族の花嫁 プレミアム版 [Blu-ray]

  • 発売日: 2020/11/25
  • メディア: Blu-ray
 

『RELEASE THE SPYCE』

全EPISODE:12視聴完了。JKスパイ物の態だが、情報戦略も密偵感もなく、ゆるいアクションと、師弟関係と軽めの百合。

何処かで見たことのあるようなキャラクターに、爪が甘い世界観に、まるで生かされない主人公の能力などの設定に、薄っぺらさばかりが目に付いてしまった。

舞台は一見平和で平凡な人情味あふれる商店街のある空崎市。しかしのの平穏な日々は、私設情報機関ツキカゲによって守られたものだった。ツキカゲは、どの国にも属さない、陰ながら平和を守る正義のスパイ組織。少女にしか効かない能力を上昇させる特製スパイスと、独自の師弟関係で技術を継承し、鍛え上げた自身の能力で戦う。そしてそのスパイスが効かなくなったとき、少女たちはツキカゲを引退し、協力員として街に溶け込んで生活をするか、ツキカゲ一切の記憶を消して元の生活に戻るかを選ぶ。主人公は、空崎市に住む女子高生、源モモ。他人を舐めることにより、健康状態やその感情がわかるという特殊能力を持つ。でも、まぁ、そんな他人を舐めるとかしていたら変な子だし、舐める機会もないよね。第一話でその能力を披露するに辺り、友人を舐めているのだけれども、汚いし、気持ち悪いと思ってしまったのは、自分が若干潔癖症だからだろうか。友達同士でも嫌だよ。でも、JKから舐められるとかご褒美なのか。無理だった。最も、スパイ活動で他人を舐めるとか、そんな機会もなさ気だし、健康状態や感情をわかったところで、それでどうなのとは思う。まぁ、そんな彼女の成長記録と、彼女の慕う師匠で先輩の半蔵門雪との関係性が物語の主軸。そして、敵の存在、犯罪組織モウリョウとの戦い。

アクションシーンはちょいちょい良かったかなと思う。第7話「初芽より愛をこめて」のヤクザにカチコム女子高生は異様に格好良かった。洗脳された五恵ちゃん。でもパンツは見えない。皆、スカート短いのに流石だった。師匠の説得で洗脳が解けるとか、意味はわからなかったけれどもね。

あと、なんで忍者なのだろう。スパイスとか。本当に設定が生かされない謎要素がちょいちょい入っている。

個人的に記憶に残ったのは、商店街のお肉屋さんのコロッケというだけでもうおいしそうだよね。と、音楽は良かった。

総評として、中の下。

 

youtu.be

youtu.be

Release The Spyce [Blu-ray]

Release The Spyce [Blu-ray]

  • 発売日: 2020/03/17
  • メディア: Blu-ray
 
ゴールデンスピリッツ

ゴールデンスピリッツ

  • メディア: Prime Video
 

 

『アサシンズプライド』

全12話視聴完了。ラノベ原作。誰かの萌えがふんだんに盛り込まれているが、私の萌えではなかった。お嬢様とちょっと危険な雰囲気の家庭教師。ニアピン。

ストーリーとしては、マナという能力を持つ貴族社会。主人公は、能力者育成校に通う三大侯爵家聖騎士の家に生まれながら、マナを持たない無能才女と蔑まれたメリダ・アンジェル。彼女の家庭教師として、才がなければ暗殺をと派遣されたクーファ・ヴァンピールという青年。ヴァンピールはこの能力社会において、たった一人で報われぬ努力を続けるメリダに己の矜持にかけて、彼女を育成し、彼女の価値を世界に示そうとする。

メリダ、マナがないのは母親は浮気してできた子だからとか噂されて、妹ちゃんのエリーとわだかまりがあたったり。エリーの家庭教師のロゼッティ先生が実は色々あって記憶をなくしているけれども、実はヴァンピールの妹だったり。ヴァンピール先生、ヴァンパイアだたったり。あの白い長髪は似合ていなかったけれども。なんか、てんこ盛り。

基本的に女性ばかりが登場し、ヴァンピール先生はハーレム状態なのだけれども、衣装がちょっと痴女感あって、制服とか、あの胸のデザインにスカート丈。可愛いけれども、ランジェリーぽいというか。まぁ、ノー突っ込み。当たり前に破廉恥な服でピュアちっくな。そんなものかとさらっと流してはいたけれども、ちょいちょい、いや、それにしても可笑しいだろうと気になってしまって仕方がなかった。

でも、純粋そうなメリダちゃん、ナチュラルに靴下を先生に履かせるの嫌いじゃない。メリダちゃんって過激目な少女漫画で育ってそう。そんなイメージ。

嗚呼、でも最終話のアリスの衣装は、流石にやりすぎだったような。アリス、好きだけど、好きだけどさ。

あと、最後にお父様に頭撫でられたメリダちゃんの大泣きはちょっと良かった。個人的にはお父様の心情が、何故、急にあそこで緩和したのかはわからなかったけれども。メリダちゃん頑張ったからで良いのかな。まぁ、それを言ったらヴァンピール先生がメリダちゃんにマナの能力を与えて育てようとなった気持ちの変化も、嗚呼、そうなの、か? となったけれどね。原作の方はちゃんと丁寧に描かれているのだろうか。

総評として中の中。

 

アサシンズプライド 1 [Blu-ray]

アサシンズプライド 1 [Blu-ray]

  • 発売日: 2019/12/20
  • メディア: Blu-ray
 
暗殺者の慈悲

暗殺者の慈悲

  • 発売日: 2020/04/05
  • メディア: Prime Video
 

 

『アルテ』

全12話視聴完了。

主人公アルテの他者の攻略方法が、『女子高生の無駄づかい(『女子高生の無駄づかい』 - アニメ視聴否忘失録)』第1話にあった「おもしれーオンナ」だということに気付いてから、もう、ちょっと笑いが込み上げて仕方がなかったよ。

ストーリーは至って真面目。わかりやすく不遇の主人公が己の力で認められ、どんどん認められていくサクセスストーリーなのでとてもみやすい。

舞台は16世紀初頭、芸術の盛んなルネッサンス発祥のフィレンツェ。絵を描くことが大好きな主人公アルテは、貴族の女性と生まれながら、画家になるべく、レオの営む小さな工房に弟子入りをする。当時の女性の自立に理解のない時代に抗い、持ち前の明るさと頑張りで次第に周りに受け入れらえていく。

時代背景の問題なのだけれども、主人公のドレスのデザインが、胸の谷間ががっつりでていて、つい目が行ってしまい、完全にストーリーラインとは関係ないのに気が散って仕方がなかった。

悪い人が誰も出てこないので、安心して観られた。

アルテがヴェネツェアで家庭教師をしていた少女、カタリーナがとても可愛かった。天使ちゃんな見た目に気の強い性格にこの声って、もう好き。

最終回、フィレンツェに帰って来たアルテ。病に倒れた師の代わりに天井画を皆の力を借りて仕上げ、それを見た母親との和解までという出来過ぎた終わりがアニメオリジナルと聞いてほっとした。あまりに綺麗にできていて違和感があったが、漫画原作で続いている中できちんとアニメの幕引きをするのは、個人的にとても良い作品だと思う。

総評として中の上。これ、漫画確実に面白いタイプの作品なので、買うか悩む。

 

youtu.be

 

 

弟子入り志願

弟子入り志願

  • 発売日: 2020/07/01
  • メディア: Prime Video
 
アルテ 1巻 (ゼノンコミックス)

アルテ 1巻 (ゼノンコミックス)

 

『あんさんぶるスターズ!』

全24話視聴完了。

アイドル物のスマートフォンゲーム原作で、噂は聞いていたけれど、ゲームやっていたらもうちょっと楽しめたのかな。キャラ萌えがあったら、もっときゅんきゅんしたりできたのかな。そもそも、キャラクターが多すぎて把握できなかったよ。まず主人公なのかな、中心的アイドルがよくあるオレンジ髪の元気っ子。どこかで見たことのあるようなキャラクターが多くて、好きな人には申し訳ないが、もう、自分には無理だった。

設定としては、男子アイドル養成学校、私立夢ノ咲学院。新たにできたプロデュース科に入学した唯一の女子生徒のあんずちゃん。一応、プレイヤー的な、裏主人公的な。彼女は様々な個性豊かなアイドル達をプロデュースをする。男前ヒロインだった。もう、1人で対応するアイドルの数が多くて、アイドルだけでなくイベントのプロデュースまでだし、マネージャー業から衣装管理まで、仕事量多過ぎじゃないかと思いつつ。更に、登場するアイドルが精神的にちょっと不安定な子が多いので、カウンセラー的な役割も担っているのでないかとか。最後のあんずちゃんのうなずく姿の頼もしさとか。アイドル主体で物語が進むのだけれども、常にその陰にはあんずちゃんで、おっとこ前過ぎ。

そして、物語の大筋としては、『Trickstar』という新進気鋭のユニットでトップアイドルを目指す4人は、夢ノ咲学院の主催するアイドルイベントであるドリフェスが学院の秩序という名の権力に支配されていることに改革を求めて挑み、生徒会長が属するfineを退け、学院代表としてスターライトフェスティバルに出場する。そして、スバル君の父の過去が云云かんぬんという。

正直、ストーリーは追えなかった。キャラ把握ができていない上に、キャラかぶりでよくわかなくて、それでも何となく最後まで観られたのは、ライブシーンが良くて、音楽もダンスも格好良かったり可愛かったりしたからだと思う。特に「Ra*bits」が可愛らしかった。あと、音楽、好みかもしれないけれども、生徒会長グループは流石に実力あるなと思ったり。

総評としては中の下。

 

youtu.be

 

『かつて神だった獣たちへ』

全12話視聴完了。

このままで終わると思うなよエンドで、原作続いているから仕方ないのかもしなれないが、思わせぶりな引きで完結はしてない。

舞台は、架空の国家。そして戦争と戦後処理。主人公は、人間を動物やファンタジーの生物的な異形の兵士に造りかえる術によって、人間の姿と引き換えに神にも喩えられる力を得た擬神兵の元隊長ハンク。彼は人間の理性と姿を失い獣に身を落とした嘗ての戦友たちを「人の心を無くした者は仲間の手で葬る」という誓いの元、獣狩の旅をしていた。そこで、彼は元カノとよく似た、擬神兵の娘、シャーロックと出会う。父を殺されたシャーロックは、父の死の意味を知るため、共に旅をし、姿を消したハンクを探す旅をする。そして、ハンクと共に獣が自由に生きる世界を作ろうとする、嘗ての仲間、副隊長のケインと戦うことになる。

人間の醜い部分を濃縮して、戦争って悲惨。だけど、シャーロックの周りは、まぁ、そんな悪い物ばかりでないよね。という、ざっくりした印象。

まぁ、それぞれのエゴとか誓いとかいろいろあるけれども、最終的に、ハンクにラブなケイン。元カノとの仲をぐぎぎって見ていたけれども、元カノがいなくなって、ハンクにラブコールしたら、今カノの元カノそっくりなシャーロックが出てきて、結局ハンクの拳が顔面にめり込んだけれども、クールな己の姿勢は崩さないぜ。と、身も蓋もない個人的感想。そして、培養液のなかの元カノ、多分、そんな感じのエレインがこのままでは終わらないぜとう感じで最後の最後で後を引く。

印象的だったのは、第8話の「眠りの歌姫」の回。単話で綺麗にまとまった悲劇で、シャーロックを表す状況と性格の全てが詰まっているようだった。ちょっと泣いた。

12話、忙しかった。主にシャーロックの主観で物語が進むのだが、ハンクと旅をするオムニバス形式で話しが進むのかなと思ったら、早々にハンクがシャーロックの前から姿を消し、そしてシャーロックと軍関係者の金髪美女ライザに色々抱えたお坊ちゃんのクロードとの旅が始まって、またハンクと合流しての戦いがあって。その間、ハンクさんの心の許し度合いでキャラクターの印象もどんどん変わるして、もっと長い物語を観ていたような気がした。

総評としては中の中。

youtu.be