アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『ハルチカ~ハルタとチカは青春する~』

単なる男女の惚れた腫れたにはうんざりなんだよ。最近の自分はそんな感じで、寧ろ青春物を倦厭しがちであり、このタイトルを見たときも、なんだか乗り気になれずにいた。基本的に自分はアニメを見る時はタイトルで内容を予測し、前もって詮索したりなどせずに、ただなんとなくHDに溜まった物をただなんとなく作業しながら見流す事が多いのだが、このタイトルでこの内容はまったく想像できなかったよ。

ハルタとチカ、嗚呼、この二人が恋愛でもするのね。嗚呼、吹奏楽部なのね。吹奏楽って意外と体育会系でチームプレイだから、そこで青春の汗やら涙やらを流すのね。そんな予想を全て裏切ってきた。

そもそも、二人はくっつかない。最近は早々にカップルができていちゃいちゃするアニメが増えている気がするのだが、そもそも恋愛的要素がかなり少ない。因みに萌え的要素も少なめ。ただ、二人は同じ吹奏楽部顧問で元天才指揮者である草壁先生が好き。いや、ハルタは男の子でしょ。そんなことは大した問題ではないらしい。そして、BL要素かしらと思ったら、そうでもない。寧ろ二人は青春の憧れとしての先生であって、恋とはちょっと違う感じ。じゃぁ、吹奏楽を必死で頑張る、最近では『響け!ユーフォニアム』とか凄く良かったよね。あら、そうでも、ないのかな。一応、全日本吹奏楽コンクールである普門館を目指すけれど。

この物語がミステリーだった。予想外だよ。想像すらしなかったよ。一話目の黒板の赤い絵の具で書かれた楽譜の謎を解いている辺りで、ちょっと違和感。二話目のパズルの謎解き辺りで、これはちょっと違うぞとなり、三話目の演劇部の辺りで、これは謎解きしなが元々5人しかいなかった吹奏楽部に仲間を集めていき、最終的に先生の謎を解くのだなと気付いた。いや、遅いよ自分。先入観で物を見過ぎだね。でもこのタイトルからミステリーとか連想しないでしょ。『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』ならミステリーかホラーかと思うし。『氷菓』なら内容が想像できない分、先入観もないし。いや、良い意味で予想を裏切ってくれたわ。ミステリーでも人が死なない軽い感じのミステリー、良いよね。コナンちゃんみたいにすぐ誰かが死ぬと不安になるからね。それに、事件が次々起きるのではなく、謎を解いて欲しい人が集まってくる感じが矛盾なく見られて良かった。ミステリー自体も歴史的問題みたいなのにも触れていて軽くなり過ぎなくて、良い具合に大人の介入もあって面白かった。

また、主人公の穂村千夏のビジュアルも凄い美少女なのにそれにスポットを当てないで、普通の元気な少女として描かれていたのが良かった。上条春太に関しても同様だった。

最終的に普門館で演奏するのだが、ユーフォニアムを見ていたせいか、この子達練習だ足りてるのかな。こんなに簡単に全国大会に行っちゃって良いのかなとはちょっとだけ思った。

総評として中の上。個人的に七話のラジオの話しが好き。