全11話視聴完了。
レトロ格好良い。江戸川乱歩の作品を原案として、設定を現代にしたオリジナルアニメ。怪人二十面相と明智探偵を中心に、小林少年からの視点と、その他のキャラクターからみた視点とで、見るキャラ事に同じ人物でも見え方が代わっているといった演出がなされている。
「人間椅子」に「影男」「芋虫」「地獄風景」「パノラマ島綺譚」「恐ろしき錯誤」「変身願望」「白昼夢」と、江戸川乱歩の小説に沿って各内容が構成されており、最終的にナミコシのアケチに対する固執と「全てを見通す全知の法則」の数式を作り出すための陰謀に繋がっていくのだけれど。
個人的に乱歩は「人間椅子」位しか読んでいなかったので、何処まで原作を意識した作品なのか考察はできないが、それでもレトロ感を強調しつつ、面白い作品だったな。まぁ、現代を舞台にとのことだけれど、PCとかスマホとか出て位で、なんか、便利に道具を使っているなというだけで、人間劇は特に時代に変化はないのだなと思う。
乱歩がどう描いていたのかはわからないけれど、この作中でコバヤシ少年は女子のような可愛らしい絵で少女のように描かれている。それにコバヤシの友人のハシバの異様な恋愛感情のような感じ。なんだか、いる? そのBL的設定と疑問ではあった。更に言うならば、アケチとナミコシの関係性もだけれどもね。あぁ、コバヤシの淡々と他者に興味のなかった様は印象に残ったけれども。
個人的に影男の少女たちのお茶会と、パノラマ島のマネキンが印象的だった。それと、最終回のコバヤシ少年が「皆、傷付くんですね」「面白いです」「効果的に自分の命を使う機会」って軽く言う台詞、良かったなと。社会に対する不満の具現化とか、ちょっと楽しかった。
総評としては中の上。OPが凄く好き。レトロ格好良い。それも作られたレトロ感がね。
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