全LETTER13視聴完了。
見る前から感動とか涙とかが約束されているような押し付けを感じてしまっていて、すでに拒絶を感じてしまったのだが、それではいけないと視聴を開始したものの、やはり受け入れ難かった。コブクロがＥＤに流されても、ハンカチはいらなかったなと。いや、良い曲ではあるのだけれどもね。
ストーリーは、長野県松本を舞台とし、高校二年生の春、自分よりも他人を優先してしまいがちな引っ込み思案の菜穂に届いた10年後の自分から届いた手紙。手紙にはこれから起こることが綴られており、転校生の翔を好きになる。そして、17歳の冬に翔が亡くなってしまうということ。翔を失った26歳の菜穂の後悔と願いを知った16歳の菜穂は、その後悔をなくすよう自分を、未来を変えようとする。
最終話を見て、もう、須和×翔で見ていれば、多少は楽しめたのにと思ってしまった。道路に飛び出そうとする翔を抱きしめて泣く須和。もう、それで美味しく頂けたよ。感情移入もできない菜穂さん視点で物が進むので、翻弄されてしまったよ。
結果、男好きする女と、病み気味の顔だけ男の勝手な恋愛などという感想しか出て来なかったよ。酷い。
そもそも、何が受け入れ難いって、26歳の菜穂さんですよ。すでに須和君との子供抱えているのにも関わらず、過去に好きだった彼に固執するって。確かに、同級生、過去に好きだった男が自殺したら確かに引きずるだろうけどさ、横にいる須和の気持ちはどうなのと。終始、須和は凄く良い奴だったけれどもさ。寧ろその良い奴っぷりは一種のプレイなのではという位の異常さを感じてしまった。常にキープになってしまう子。駄目な子に惹かれる子。共依存的な。翔のいない未来で二人がくっ付いても、あまり良かったねと手放しで言えない。本人たち良ければそれでいのではあるけれども、それにしたって、菜穂さん、無神経過ぎやしませんかと思ってしまう。それを良しとする須和君もちょっと理解不能だし。
翔が死を免れたとして、これから須和と翔と菜穂さんの三角関係でナイスボート的展開も有り得るなと。ちょっとだけ大人になった3人。精神的に弱い翔を支えることに疲れた菜穂さん、須和に癒されて、流されて、それでも翔と別れられなくて。とか。可能性とかあるよね。
手紙、菜穂さんだけに届いているのかなと思ったら、5人全員に届いていた。みんな翔大好きだね。翔、愛されているね。でも、翔抜きで5人でごちゃごちゃしてるのって、ちょっと苛めっぽいよね。仲間外れ的な。まぁ、それはそれで良いのだけれど、他人の恋愛とか気持ちとかに「翔を救う」という目的があるにしろ、ずけずけ入り込んでくる感じは、自分と彼らとは決して友達になれないなという気がしてしまった。あと、体育祭。かなり重要なイベントのように思われたが、捻挫にリレーに伝言に、ゴール。優勝。細かい所、突っ込んだら負けだ。他のクラスメイトとか、どうしていたのだろう。それも謎。
最も、翔君が扱い難い。何処に地雷があるのかわからない。菜穂さんがどうして好きでいられるのかも不思議。お母さんの自殺も勝手だよと言っていたが、翔君もトラックに突っ込むとか、トラックの運転手さんやおばあちゃんの気持ち考えたら良いのに。本当に自分しか見ていない。母親そっくりと呆れてしまう。更に、たらしっぷりを発揮しつつの上田先輩とのお付き合いとか、付き合うと好きはイコールじゃないとか、面倒過ぎるだろ。上田先輩は嫌な奴と描かれていたが、かわいそうだったよ。それと、同じ感じの持論で一夫多妻良いよねとか言いそうという勝手さを感じちゃう。菜穂さんに「付き合う」か選択を他者に迫る感じとかさ、卑怯だよ。ただ、彼を少女漫画のヒーロー的に見ていたのは反省する。最終的に須和に抱き締められていた姿はヒロインだったわ。
最終的に未来は無数にある的な。未来は一本の線ではなくて、無数に分岐する的な解釈で、翔が笑っている未来が何処かにあれば良いなと、翔のいない10年後で過去に手紙を過去に送るという内容なのだが、いっそその手紙の届いていた過去はあの5人の誰かの希望的妄想なのではと思ってしまったり。その手紙を送るという行為が彼らの翔の死を受け入れる為に必要であったというだけで、実際に過去に届いている必要はなかったのかなと思ったり。だが、だけれども、未来が無数に分岐するならば、須和と翔がＢとＬな展開になる未来もあるはず。それだけが希望。
総評として中の下。自分には無理。何も受け入れられない。
