アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『舟を編む』

全11話視聴完了。

穏やかな安定した他人の人生を垣間見ている感じ。凄く良くできたアニメ過ぎて、11話あっという間で、あまりに受動的に話しが進み、主人公始め登場人物たちの時間が過ぎていくので、とても面白かったはずなのに、さらりと消化してしまった。本当に、白粥のような作品。

トーリーとしては、中型国語辞典『大渡海』という、辞書編集に関わるある編集部のお話し。主人公は、口下手で読書好きで元営業部の馬締光也。彼と一見ちゃらくて調子の良い西岡正志の出会いから物語りが始まる。辞書編集という地味で時間のかかる作業。ベテラン編集者の荒木さん。監修をする松本先生。契約社員の佐々木さん。それに、この物語り前半盛り上がりの下宿先の仲の良い大家、タケさんの孫娘の香具矢との出会いと恋。そして恋文。

「人をつなぐ言葉を編む」

最後の盛り上がりは、辞書完成間近に単語の抜け落とし発覚からの、辞書が出来るという所なのだが、イメージとしての文字がアニメとしての演出がさらりと良かったなと。原作小説だけれど、映像ならではの演出だったなと。

辞書完成間近に松本先生が亡くなるのだが、時期的な物とキャラクター原案の関係もあり、個人的に『昭和元禄落語心中』の松田さんと頭の中で被ってしまい、松本さんとしんみりした。

総評としては中の上。個人的感想として、記憶に残すにはよく出来すぎていたと思う。

 

 

舟を編む (光文社文庫)

舟を編む (光文社文庫)