アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『鬼平』

全13話視聴完了。

今、アニメにする意味って何? 原作を読みたいのだけれど、たくさんあり過ぎて、どう手を出したものか手をあぐねいていたのだが、アニメイラスト表紙で改めて発行されているので今なら買い揃えやすいということくらい?? もう、実写のイメージで固まった平蔵を今更アニメで見せられて、大丈夫?? 大丈夫だった。もう、無理だよ。第3話まではそうだった。本当にアニメにする意味とかわからないと。なんだろう。面白かったよ。うっかり。うっかり、最終話まで真面目に見ちゃって、久々、切ろうかと思った自分を反省したよ。

トーリーとしては、今更。ビフテキ、カツレツ、大根の、池波正太郎原作。江戸を舞台にした時代劇。主人公は、暴虐の限りを尽くす盗賊たちが「鬼」と呼ぶ男、「鬼の平蔵」こと火付盗賊改方長谷川平蔵。盗人三箇条、殺さず、犯さず、盗まれたら潰れるような店からは盗まない。から外れて、人の道に背く者には一切容赦はしないが、時には罪を犯した者にも情けをかけることもあり。男気と人情とどこか色気を漂わせる佇まいで人を惹きつける平蔵。そんな彼を取り巻くキャラクターたちと共に、非道を追い込み、叩き潰す。痛快エンターテイメント。

平蔵、格好良い。良かった。良い具合に駄目な感じとか。なのに出来る子。人間ドラマとか。時代劇の一筋縄ではいかない人間関係、だけど意外と単純で複雑でどわかりやすい。情を重んじる。さらりと下世話な感じ。アニメにしかできない演出もあり、面白かった。特に第4話「血闘」のアクション。敵の腕が吹っ飛んで、血に映って、天井の梁を走る平蔵。めっちゃ格好良かった。アニメならではでは、次の第5話「谷中・いろは茶屋」の冒頭の腰を振る忠吾。あれは実写じゃ無理だわ。個人的にこの話しが一番好きだった。本当に、時代劇って、こんな感じというのが詰まっていた。笑ったわ。兎饅頭も良い感じで。久々、アニメで腹抱えて笑ったよ。逆に、本当に良い話しだなと思ったのは、第8話の「大川の隠居」。小判を投げて黄金の川を進む船。そこに舞う紙吹雪。友五郎の盗み合戦の滑稽さと、その身に降りかかるやるせなさと、それを端の上から見守る平蔵。胸が締め付けられたね。

最終話。全然、最終話っぽさもなく。原作たくさんあるし、もっと続編作って欲しい。『暴れん坊将軍』とか『剣客商売』に『必殺』シリーズ。時代劇だと、なんとなくつい観ちゃうのだが、やっぱりアニメが好きだ。二次元がほっとする。アニメで時代劇とか、良いわ。まぁ、メイン女性キャラクターがみんな前髪あって、子供かなとか、作画的突っ込み所は多々あったけれど、良かった。

総評として中の中。まぁ、CMが一番格好良かったけれどね。

 

鬼平犯科帳 第1シリーズ DVD-BOX

鬼平犯科帳 第1シリーズ DVD-BOX