アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『ソマリと森の神様』

全12話視聴完了。

可愛らしい絵柄で、ハートフルでファンタスティックな感動物語かなと思ったら、残酷な描写が多くて、そちらの印象の方が強く残った。

ストーリーは、異形に支配され、人間が迫害され絶滅の危機に瀕した世界。そこで森の番人であるゴーレムと、ひとりの人間の幼い少女が出会った。もうすぐ活動を停止するゴーレムは、少女ソマリを託す人間を探すべく、旅に出た。それは父と娘の絆をつないだ旅だった。

親子とは何か。人間と異形の因縁の過去。ゴーレムが感情を理解するまで。

ネタバレは、活動停止を控えたゴーレムがどうにかなるとか、ソマリを託す人間に出会うとか、そういうのはなく、ゴーレムがソマリと、ソマリを通して周囲の者と交流することどんどん人間らしくなり、最後は父親としてソマリの傍にいて一緒に歩みたいと思うまでの感情の変化が物語だった。

個人的に絵柄と、父にしては声が若くないかなとか、好みの問題でそこまで真剣に観ていなかったが、第5話「揺蕩いの鳥」の人間であることを隠して旅をするハイトラと、その娘的なハラピュイア族のウゾイとの物語辺りからちょっと引き込まれた。ウゾイの親を食べ、その連れ合いと娘を亡くして、自身も呪いを受けたって。その食べるまでに至った経緯と、ウゾイとの関係性とか。小さい子供が悲しいことになるのは、本当に駄目だよ。なんて酷いお話しを考える人がいるのだろうと、すっかり夢中になってしまった。ただ、異形と人間の因縁はわかりやすく差別がどうのと描き過ぎて若干の押し付けがましさを感じてしまい、見難さもあった。

総評として中の中。二人の行く末がハッピーエンドだと良いな。

 

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