アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『極主夫道』※ドラマ

ドラマ全10話視聴完了。

原作が大変面白かったので、ドラマ化と聞き、あまり実写は好まないが、津田健次郎さんのPVもとても良かったので、楽しみにしていたのだけれども、第1話からはっきり言って不快で良く最後まで観たなと我ながら思った。

ストーリーは、不死身の龍と呼ばれた元ヤクザの主夫の日常系コメディ。

前時代的な茶番と、安易なドラマオリジナル設定とストーリー構成。ただ、役者さんの演技って凄いなと思った。役によってこんなにも変わって、この大げさなパフォーマンスもキャラクターとして消化させてくれるのかと。最近、ドラマ尽いていたので余計になんでこんな役者さん凄いのにこんなことになってしまったのかと思わずにはいられなかった。

まず、龍は龍で良かった。子持ち設定も良い。ただ、郊外の一軒家で、キッチンがやたらとお洒落。素敵なお家。明らかに生活水準が上がっている。いくらパートナーである美久さんがデザイナーであっても、キャラクターと合わな過ぎでわと。そして、美久さんはきっとキャリアウーマンでお仕事バリバリする系なのだと思っていたけれども、家にやたらといるし、時間がありすぎでわと。ホワイトにしても、いつ働いているのだろうかと。現実感がなさ過ぎる。その上、第1話からバーゲンのシーンの今時そんなんないだろう、何だそれ的状況。面白くもない。そして主夫を主人公にしておきながら、家=女的な発言がちょいちょいあって、なんなの、これ的な。コメディだし、フィクションだから、全てがリアルでなくて良いのだけれども、無理に良い話し風にしようとしたり、原作になかった美久の子持ち設定から龍との出会いから、もう、全てが余計。挙句、最終回の娘の葵ちゃんの親子の絆を試す虚言誘拐とか。後は、最後に咳をして肺の病気の疑惑があるにも関わらず、マスクもせずに医者に至近距離で掴みかかって大声を出すとか、今、駄目だろう。いや、今の時世をフィクションに反映させる必要は全くないけれども、今でなくても駄目過ぎるだろう。そして今だから更によろしくなくて。もう、最後の最後でまだこんな嫌な気持ちにさせるのかと。

印象的だったのは第8話のスイーツカフェ回。カフェ店員さんのコスチュームがとても可愛かった。美久さんが着たの、めっちゃ可愛い。でもって甘味王福田さんの刺繍の入った割烹着も凄く好き。ただ、ストーリーは相変わらず破綻していたけれども。今時、商店街に人気のお店ができて、地元のお店を潰す潰されるどうのというのまだあるのだろうか。一緒に盛り上げていこうというのが主流だと思うのだけれども。そもそもスイーツ店か1件できたからと、他が全部潰れるとか、違和感しかない。

このドラマ、雅君のお衣装とか、ちょいちょい良かったのだよね。ストーリーは本当に良くなかったけれど。

個人的に好きだったのは、虎二郎のキャラクター。あんな感じなのに、どこか可愛くて、なんか、癖になる。そして姉御も恰好良かった。キャラクターはともかく、稲森 いずみさんの長身で着こなすお着物と演技が素敵だった。

ドラマがあまりに不愉快で、漫画の評価もいつの間にか無意識に下がった状態で新刊を読んだのだけれども、漫画の方はちゃんと凄く面白かった上に、画力もあるし、構成も素晴らしいし、漫画の『極主夫道』は素晴らしいなと思った。そしてアニメはどうなるのだろう。不安しかない。

 

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極主夫道 1巻: バンチコミックス

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