全12話視聴完了。
近未来SF。セーラー服少女と学ラン少年。人工生体の研究と、暴走した人工生命体が侵蝕し、政府により立ち入り禁止となった、嘗ての希望の地であった黒部峡谷。主人公は、研究中に起きた大規模事故バーストにてよって家族を失い、自らも歩けなくなった15歳の橘アイコ。ある日、彼女の通う学校に転校してきた神崎雄哉。そして彼から告げられる突然の事実。自身が人工生体であり、本物の脳を一時的に移植している状態であり、バーストはアイコ本体の体で使用していた人工生体の暴走で、実は母親と弟は生きているという。アイコは家族を救うため、神崎と護衛部隊のダイバーたちと共にバーストの中心地プライマリーポイントに向かう。次第に明かされる秘密。神崎は人工生体研究者由良俊英の脳を移植された複製体であったり、バーストを終わらせるために本物か人工生体のアイコのどちらかしか救えないだとか、事故により植物状態の娘を救おうとする元桐生生命工学研究所の研究員である黒幕的立ち位置の伊佐津の存在であるだとか、その娘の意識とリンクする人工生体であるとか。なんか、色々。
こういった作品は、見ていて製作者が作った設定の上でこうだと言われたら、そうですかと言う以外の選択肢がないので、後出し謎解き答えや過去の出来事に最後に奇跡エンドでも、それが世界観に入り込んでいなければ白々しく感じてしまう。面白いけれども、あまりにも後出しやら特殊設定が多過ぎて、きわどいなと思った。良くできていたのだけれども、目新しさはなく。なんだろう。よくできていたからこそ期待してしまったというか、だから記憶に残らないというか。面白かったのだけれどもね。
印象的だったのは、神崎のキャラクター。天才研究者でクール王子系かと思えば、結構、泣く。素直。無自覚天然モテ男な雰囲気が良かった。アイコちゃんとラブ的になるのかと思ったけれども、そこは意外とさらりと流されたの良かった。
最終的に2人のアイコは別のアイコとして生きていくのだけれども、前向きで擦れなくて可愛かった。常に成長するの、見ていて清々しいよね。あんな急に過酷で、そんな、アイコちゃんばかりにそんなと思ったけれど、自らが自らの運命を切り開いていて、ストーリーの重さとは対極に爽快だった。
総評として中の中。