全12話視聴完了。
三次元が苦手だ。テレビの中で架空の物語をリアルな人間が演じているという物がどうも得意ではない。だが、原作を愛読しており、昔から作者であるよしながふみさんのファンであり、更に料理漫画など食べ物が関わる物が大好きであるので、取り合えず初回1話は観ようかなと始まり、気が付けば最後まで観てしまった。
決して面白かったわけではない。同じ時間に放送していたタモリ倶楽部の視聴を諦めて観るほど良かったとも思えない。いや、本当は面白かったのかもしれないが、原作を連載当初から何度も繰り返し読んでいたからこそ起こる、解釈違いと言う大きな壁が、ドラマを心から楽しむ障害の一つとして立ち塞がった。
演技が大げさなのが、普段、ドラマも映画も滅多に観ないから、どうも不自然で受け入れ難い。俳優さんとキャラのイメージが合っているのだろうか、特に小日向さん。あれは同性愛であるとか、両親の問題とか、そういうことをさらりとやるからこそ良かったと思うのだが。シロさんとケンジの距離感が恋人よりもいまいち遠く感じられた。まぁ、そんな諸々の個人的に受け入れ難いことはたくさんあった。あったのだけれども、所詮、漫画を映像化する上でまったく同じものを期待する事はナンセンスであるいとうこともわかっている。わかっているからこそ、まぁ、ドラマだしねと。そんなものだよねとなんとなく流せていた。だけれども、その上で、やっぱりどうしても納得できなかったことが2つある。
シロさんは、シロさんはキッチンにあんな使いもしない調味料を並べないし、間接照明のある家には住まない。余計な物が多すぎる。画面栄えか。映像栄えなのか。それでも、あの不自然にごちゃついたキッチンは、絶対に違う。
そして、ケンジ。箸を舐めるな。テーブルに肘を付くな。口に物を入れて喋るな。汚い。凄く汚い。何であんなにマナーができないのか。見ていて不快。食事シーン、まともに画面観られなかった。あの不愉快な食べ方がキャラを追求した演技なのかもしれないけれど、自分とは完全なる解釈違い。私のケンジはあんなにお行儀悪くない。テレビという公共の電波で流すからこそ、架空のドラマと言う物語では最低限のマナーはできていて欲しいと思ってしまう。一緒に食事する人があんな食べ方していたら、もう二度と同じ食卓は囲みたくはないし、同時に、あれを何とも思っていないシロさんの人格も疑ってしまう。あくまで私個人の意見ではあるが、あれをテレビで流すのは本当にどうかと思った。
料理は、漫画で読んでいたものを映像化されるのって作る参考に凄く良かった。シロさんの効率的で日常の料理として、とても良かった。そして、おそらく第2期を放送したら、また、文句を言いながら観るのだろうなとも思う。そう考えると、やっぱり面白かったのかもしれない。許せる許せないと、面白いか否かは別の問題だからか。でも許せないと素直に楽しめはしないよな。難しい。
公式ガイド&レシピ きのう何食べた? ~シロさんの簡単レシピ~
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