全12話視聴完了。
なんだかもったいぶった、思わせぶりな、カッコイイっぽい表面を攫ったような、薄っぺらさを感じる作品だった。中二的と言ってしまって良いのだろうか。これを単純に格好良いとは、わざとらし過ぎて思えなかったが、寧ろそれが作風と言い切られてしまったら、納得はできる。カッコイイ(笑)で許容可能な作品。
「咒式(じゅしき)」という科学と魔法の融合した特殊能力。咒式は生活のあらゆる分野に恩恵をもたらし、竜や異貌(いけい)のものを駆除する勢いで急速に発展していった。主人公は、その咒式を用いて問題解決と賞金稼ぎをする眼鏡インテリ風の青年、ガユス。銀髪長髪で顔にタトゥー入ったイケメンで、戦闘民族ドラッケン族の血を引く攻性咒式士の、でもって家具好きで世間ずれしていない不思議ちゃんな一面を持つギギナ。犬猿の仲なこの二人の元に舞い込む様々な事件。後ろにある薄暗い過去とか。トラウマとか。人間関係と。元カノとか。
最初、タイトルもあったけれど、単純に人間対竜の話しかと思ったが、結局は人間同士の抗争とかそんな感じ。
印象的だったのは第8話「おだやかな昼と寂しい夜」で、犠牲となった咒式士たちを弔う墓場のシーン。異教徒であるギギナは彼なりの弔い方をするのだが、その台詞が一見格好よさげで感動的で参列者は涙を流すのだが、その直後に「くだらない詩だ。この女々しい場には相応しいだろう」と挑発する。そしてそれにガユスも乗っかって、結局はそれは指揮がを上げるための演出でしかないというものなのだが、あのガユスの大仰な衣装も、演技かがったやりとりも、全てが薄ら寒く感じてしまって、なんでこんなに単純に格好良いと思えないのか寧ろ不思議な位だった。
終始そんな感じで、多分第11話の親睦会についても酔ってゲームをするのだが、変に画面を薄暗くして、ハードボイルドきどりか。なんだ、この茶番と。
更に最終話は急に入った過去話で。多分、世界感に入り込めないときつい作品ではあると思う。その分、はまったら面白いのだろうとか。だったら原作の小説の方が入り込みやすいかなとか。嗚呼、でも個人的に常用でない漢字の乱立はちょっと苦手ではあるよ。そもそも咒式がじゅしきって読めなかったし。ラノベは時折難易度が高すぎる。
総評として中の下。OPのfripsideの「divine criminal」はCMで先に繰り返し聞いていたためか、なんか頭に残ったなと。好き系な曲だった。
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