アニメの感想。

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『転生貴族の異世界冒険録〜自重を知らない神々の使徒〜』

全12話視聴完了。なろう系の異世界転生。
異世界転生でチートで精神年齢が高く礼儀正しい子供がわちゃわちゃするの流行っているのだろうか。単体だと個性的なはずが、もう似た感じが増え過ぎて記憶に残りにくくなっている。そしてこれはその中でも特筆することもなく、多分、結構すぐに忘れてしまいそうだなと。
ストーリーは、コンビニで強盗だか通り魔に襲われた少女を庇って犯人に刺殺されてしまった主人公。そして中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界で貴族の三男、カイン・フォン・シルフォードとして転生。そして5歳の誕生日に教会で受けた洗礼式で神々に与えられた数々の規格外でとんでもない加護。チートなステータスとなった主人公の転生生活は、何もかもが規格外。更には幼少期に付けられた美人冒険者ミリィ先生とニーナ先生の2人に、偶然助けたお姫様テレスティアと侯爵の娘シルク。でもって模擬戦で勝ったことに寄って求婚されることとなった騎士団長でエルフの姫ティファーナ。この国って一夫多妻制だっけとう公認ハーレム展開。
前半、理由というか目的が見えない状態で、唐突に神様に過剰に力を与えられるとう展開。そして後半は実は邪神が目覚めようとしているので、世界を救うために力を与えるからやっつけてねという。その中で実は主人公の現実世界での両親も異世界に転移させられており、邪神と戦っていたとう事実が判明する。何と言うか、異世界チートハーレムでさらりと流されているが、神様にかなり弄ばれていると言うか、もう主人公怒っても良くないかと。結構酷い気がするのだけれども。にも関わらず、半端に己のチーノ能力をわかった上での「自分また何かやっちゃいました?」をまんざらでもない状態で連発する主人公は流されやすい図太い馬鹿で、これに可愛らしさを見出せないとなかなか楽しめない作品だったなと思った。ショタらしいっちゃショタらしいのだろうけれども、個人的にショタ属性を持ち合わせていないので、最後までただ無で視ていたなと。
気になったのは、設定の杜撰さ。まず、ミリィ先生とニーナ先生に連れて行かれた冒険者ギルド。受付の目の前で悪い輩に絡まれる2人。拉致寸前。勿論、主人公の圧倒的力で制圧するのだけれども、ギルドでそれってギルド機能していないかと。更にこの展開が他の街でもあり、この世界の治安に心配しかないなと。もう一つは、お姫様2人を助けたことをきっかけに、2人に押し切られて同じ宿で同じ部屋で共に寝ることになるのだが、やたらと貴族という身分を強調するわりに、貴族としてそれはどうなのという展開を強引に押し通す。その後、2人を助けたことに対して王様が褒賞を主人公に与えるのだが、完全に王様の独断先行で周囲が納得していないとうか、独裁国家でもなさげなのにそれで国は大丈夫なのかと。まぁ、そんなことばかりで構成されており、これは主人公を優秀に見せるために周りが馬鹿になるやつ。でもって主人公自体がそんなに賢くないから悲惨なやつ。そんな風に思えた。
異世界に娯楽品を流行らせるよう神様に言われた主人公がオセロを作るのだけれども、これもまたオセロなんだと。貴族用と庶民用の2種類。確かに単純でわかりやすくて、何度見た光景だろうかと。世界にはいくらでもボードゲームがあるというのに、またオセロ。そして個人的疑問としてオセロってそんなに面白いかという。
最後の戦闘で「仲間が仲間を守る。好きな人が好きな人を守る。僕はただ皆に笑っていて欲しいだけだ」「僕は守る。皆の笑顔を」と戦うのだけれども、人を助けるってわかりやすいけれど、曖昧で危ういよなと。良い人って誰に対して良い人なのかなと。
主人公が最後まで人助けと世界を救うために戦ったにも関わらず、理不尽に怒られるのも、なんだかもうよくわからなかった。強いかどうかよりも、単に主人公が軽視されているのでわないなと。もうちょっと尊重されても良いのではないかと。ただ、それも主人公にも原因があるので同情はできななと。というか、圧倒的に強いのだから多少何をしてもやりすぎと言うことはないだろうと、常にそう思って見ていたのがこの作品の趣旨と矛盾していたので、上手く楽しめなかったのだと思う。
総表として中の中。

 

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