アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『大雪海のカイナ』

全11話視聴終了。そして映画へ。
ポスト・アポカリプスファンタジーという名前を初めて聞いたよ。終末物。一度滅びた世界を舞台にしたファンタジー作品と。
ストーリーは、文明が衰退し雪海に沈んだ惑星。そこで生き残った僅かな人類は巨大な軌道樹から広がる天膜でなんとか暮らしていた。そこで老人たちに囲まれ、最後の若者である少年カイナ。彼の前に軌道樹の麓の雪海にある小国アトランド女王リリハが現れる。雪海では水を巡る争いが起きており、自国を救うため、天膜にいるとされる賢者に助けを乞うためにやってきた。しかしそこに賢者は存在せず、カイナはリリハを送り届けることとなる。しかしアトランドまであと一歩という所で、リリハは対立するバルギアに攫われてしまう。カイナは、リリハを助けるため、リリハの弟と共にバルギアにに乗り込みリリハを奪還。そこには軌道樹と水の地図が描かれた旗があり、バルギアの造船技術があればそこへ行けることを発見する。それを父に見せ戦争を止めようとするが、賢者の時代の遺物が襲って来る。巨大な力を前に、カイナは天膜から持ってきた、同じく賢者時代の遺物である樹皮削りでそれを倒し、アトランドとバルギアは停戦することとなった。多分、これから地図を記憶するカイナと共に水を探す旅にでるのかなと。ここで終わる。
個人的に映画館が苦手で行けないので、配信待ちまでとなるともう覚えていられないので、テレビで始まったものはテレビで締めて欲しいと思ってしまう。
結構、何処に向かうのかわからない、救いの少ない作品のように思えるのだけれども、主人公の少年がひょうひょうとしているので、個人の感情よりも世界を見せているような印象で、それも作り込まれた危うい美しさのある世界で、とても見易かった。
個人的に一番印象的だったのは、天膜唯一の若者カイナの元に現れた年頃の少女リリハに静かに沸き立つ老人たちが微笑ましながらも切なくて、そしてもう戻ることのできないことをわかった上でカイナを見送り、カイナもそれを当然と感傷的にならずに村を出るシーン。そして物語の序章ではあるのだけれども、そんな2人の軌道樹を降りて行く旅のシーンが、緩い好意と、これから始まる冒険という雰囲気で好きだった。
他で見たことのない新しい世界というのは、もう最近は滅多に出会えないので、とても嬉しかった。まだ知らないファンタジーがあった。
総評としては上の下。

 

youtu.be

youtu.be