全12話視聴終了。
ラノベ原作。変化球異世界転移。意思のみ異世界に行ってしまい豚として生きた後に元の世界で意識を取り戻すという。
ストーリーは、豚のレバーを生で食べて意識を失った主人公。目を覚ますとそこは異世界。しかも豚になっていた。豚小屋の中で元人間であると気付き助けてくれたのは、とても優しい美少女ジェス。彼女は人の心が読め、奴隷なような身分である「イェスマ」と呼ばれる特殊な種族だった。イェスマは16歳になると仕えている家を出て王都を目指す旅にでなければならなかった。しかし、彼女たちがしてる首を切らないと外れない首輪には強力な魔力が込められている価値があるものであり、更に彼女たちの体自体も金になるため、イェスマ狩りが横行し、王都に辿り着くイェスマは僅かであり、更に王都に行ったイェスマと連絡を取ることは不可能で、王都でどうなるのか誰も知らなかった。そしてイェスマにはシャビロンと呼ばれる護衛を1人連れることが許されていた。献身的に世話をしてくれた優しいジェスに情が移ったぶたさんはシャピロンとして彼女が無事に生きて王都に辿り着くために同行することを決める。そして途中の村で出会った好意を寄せたイェスマを守れなかったと言う過去を持つ狩人ノットに、イェスマ狩りに捕まっていた所を助けられた、常に星に祈りを続けるブレースと共に旅をする。そして明かされるイェスマの秘密。魔法使いの存在。ジェスの秘密の願い。
全体としてラノベにありがちな独り善がり的思考と、ご都合主義的ヒロイン。更にタイトルの「豚のレバーは加熱しろ」が上手いこと言った風に言っているのが個人的にちょっとイラっとしてしまった。生で食べちゃ良くないが、全然意味がわからない。
全体的にわかりやすいギャップ狙い。可愛らしくて誠実で真面目で優しいヒロインや女子キャラにもれなく付いてくる過酷な運命。主人公の可愛らしい豚さんのコミカルな絵柄に、中身は下ネタ卑猥な妄想満載の眼鏡ヒョロガリクソ童貞で、でも真面目で誠実で優しくて思慮深くて決断力があって男前な性格。そして最後悲劇に終わったかのように見せかけた、実は物語の序章だったのではなかろうかと言う新たな展開への導入的モノローグ。ただ、第2話で豚が祭で踊るシーンのゲーム的演出が、何故ここだけという位に浮いていて、多分、元ネタを知らないからかもしれないけれど、ぽかんとしてしまって、よくわかならいなと、これを最後まで見続けるのきついなと思ったのだが、そこだけだったので、余計に意味がわからなかった。
印象的だったのは王都へ行く最後の難所、針の森へ入る直前にブレースが実は自分の内臓はすでに殆どなかったことを明かすシーン。ずっと星に祈って、ぶたの生きていた世界に転生を望む、死が救いだと言う彼女があまりに悲し過ぎて涙ボロボロ出た。
と、なんだか色々思う所はありつつも、女の子がみんな滅茶苦茶可愛くて、展開もサクサク進んで、ドラマ性もあって、面白くて一気に観てしまった。
総評として中の上。