アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『ノルン+ノネット』

全12話視聴完了。

終始、綺麗な世界で世界の終わりと愛について語っているぼんやりとした印象だった。内容やキャラクターよりも、背景の世界の作りこみが個人的に好みだったなと。

「ノルン」と呼ばれる巨大な空を征く飛行船。そこに暮らす10人の「能力者」と呼ばれる少年少女。ずっと一人だった少女こはる。かつて彼女が会った「旅人」さんは「その服が着られるぐらいになったら、迎えは来る」と言った。こはるが17歳になった時、こはるの前に現れた「ノルン」。そして旅人の息子である結賀駆。二人の育む小さな愛と、船の住人たちの抱える其々の過去に思い。11人が揃うと世界をリセットできるという真実と、最後のリセットという意味。駆君の父である旅人の追い求める亡くした人と再び会いたい。永遠をと。そして違った答えを求める駆とこはる。

綺麗だったなと。イケメンパラダイスだったし。綺麗過ぎて、戦争とか人間のあり方とか結構小難しい真面目なこととか語りつつも、良くも悪くも物語りというフィルターを通した作り物の流れていく感じ。ノアの箱舟を現代風に解釈した、クリスマスの教会の劇のようだったなと思う。

総評としては中の中。

 

『スクールガールストライカーズ Animation Channel』

 

全13話視聴完了。

うわぁ、久々に何も印象に残らなかった。個人的趣向の問題なのだろうが、本当に、嗚呼、可愛い女の子たちが世界を守るために戦っているね。学園者なのか、異世界ものなのか、ゆるっとシャワーシーン多いかな。何故作戦会議などをバスタオル巻いた状態でするのかな、うん、可愛い。そんな感じでいつの間にか見終ってしまった。

原作がゲームで既存のすでにファンのいる作品でキャラクターをアニメ化って難しいのかなと思う。ストーリーもふわっと存在して、イメージを壊さないように肉付けしていってって。勿論、面白い作品は多々あるのだけれども。このアニメはゲームを知らないと中々入り込めない部分が多々あった。

新生私立女子高・五稜館学園。その裏の顔は、次元の歪みから生まれる謎の妖魔オブリ。人類の敵であるオブリに対抗できるのは五次元空間を探知できる「ストライカー」という能力をもった少女たちだけだった。五稜館学園はその才能を持つ少女達をスカウトし、オブリを討伐する戦闘部隊「フィフス・フォース」を育成する機関でもあった。そこで新たに結成されたチーム「アルタイル・トルテ」に所属する5人の少女達の戦いと友情の日々。との、まぁ、そんなストーリーではあるけれども、あまり切迫した感じはなく、ゆるっとふあっと、みんな友達。頑張るよ。そんな感じだった。

 キャラ萌えも特になくて。サトカがカレーパンを食べているのを見たら、カレーパンとか久しく食べていないけれど、美味しそう。食べたいなと思った。あのスーパーにある油っぽくてちょっと辛くってなんてことないやつ。

総評としては中の下。明日には忘れているかもしれない。

 

ヤマザキ カレーパン ×3個

ヤマザキ カレーパン ×3個

 

 

『Spiritpact』

全10話視聴完了。

私はアニメを見てはいるがオタクではないし、単なる消費者にすぎない。そして、普段、アニメ会社を意識してアニメを見たり判断したりということはないのだが、この「絵梦」という会社は違った。今、個人的に凄く熱いアニメ会社なのだ。

絵梦アニメーションは何が今までと違うかというと、中国アニメなのだ。中国が日本式に作ったアニメーション。2014年に設立した上海絵界文化伝播有限公司のアニメブランドとして立ち上げられた会社で、その作品世界もその中国という国民性が色濃く出ている。つまり、自分が日本に生まれ育ち当たり前と思っている日常が微妙に違うのだ。家族、一族に対する考え方。恋人や結婚に対する意識。死や死者に対する考え方。血の持つ意味。そのずれが凄く面白い。更に、この会社の作品なのか、中国アニメがそうなのか、畳み掛けるようなテンポの良さ。アニメーション的に決して出来が良い作品ではないのだけれども、それでもこちらに退屈を与える隙のないストーリー展開にいつも惹き込まれる。

まぁ、そんな期待いっぱいで視聴を開始した『Spiritpact』なのだが、内容は予想外にBがLしていた。もう、完全にBL作品。もう、除妖師とかだとこっちは油断しているじゃない。しかも主人公の青年である身寄りのない日々を生きるのに精一杯な楊敬華が交通事故に遭遇し、死ぬ所から物語が始まる。そこに偶然居合わせたエリートイケメン金持ちの除妖師である端木煕と契約を結び、影霊となる。この二人の間にある一族の因縁。前世での関わり。無二の親友というか、もう、完全にお付き合っておりますよね状態。しかも最終回はキスするし。第3話で押し倒したり、第4話の冒頭で寝台でいちゃこらしていたりで、まさかと思ったよ。嗚呼、完全に油断していたわ。でも萌え豚な自分に良かったかと問えば、悪くはなかったと口元にやけて答えるのだろうなと。2000年代初頭の懐かしい系BL。いや、全体がちょっと懐かしい雰囲気。絵の流行とかもあると思うが。

まぁ、いちゃくちゃ過去も今も色々あったはあったのだけれども、一番印象的だったのは、第1話冒頭で、副業でパソコン修理をしているという主人公が、時々、部品を買うお金がなくて、こっそり近所のゴミ処理場で調達しているんだという場面。現代の日本では中々ない設定だよねと。そこでまず面白いなと。更に、その帰り道に主人公は「僕だってもういい年なのに、奥さんも車も家もない」「今のご時勢、大事なのは金と家柄。それとコネときてる。もっと違う人間だったらこんな惨めな思いしなくて済んだのに。もし生まれ変われるなら今度は絶対に今と違う新しい人生を生きる」と思いながら車に轢かれる。その直後、主人公は賠償金がと口にする。なんか、本当に色々衝撃的だった。いい年でも結婚していなかったり、都心に住んでいたら車は必要なかったり、家も賃貸の方が楽という考えもある中、そこ重要なんだと。それと、端木煕の婚約者の存在とその立ち居地。BLならば完全な当て馬的ポジションなのに、当て馬にならない。主張も存在も重要な立ち居地。更に家が決めた一族のための婚約であるにも関わらず、本人は不満もなく、端木煕自体もそっけなくはあるもののそれに不満を見せない。なんというか、恋愛と婚約は別なのかなという印象。最終話では主人公と婚約者が二人でゲームに興じているとか。第二夫人とか一夫多妻制っぽい。なんだか凄く面白いと思った。不思議。

あと、進撃のパロはこんなに自由にやって良いの? とびっくりした。

総評としては中の中。個人的には凄く好きだし良かった。

 

 

『冴えない彼女の育てかた♭』

全11話視聴完了。

2期だよ。2期。もう、間にゲーム作るアニメ見過ぎてしまい、あのキャラってこの作品じゃなかったっけ? とか、作っているのはエロゲ? ギャルゲ?? などなど。まぁ、似たようなものと思いつつも身体目的なのか恋人になりたいのかと、大きな開きがあるので、まぁ、両立はしうるのだけれども。そんなこんなんで、確実に自分の頭の中では『少女たちは荒野を目指す(『少女たちは荒野を目指す』 - アニメ視聴否忘失録)』と完全に混ざっておりましたわ。それに絵柄は違うけれど『ステラのまほう(『ステラのまほう』 - アニメ視聴否忘失録)』の要素もミックスされて、みんな、もう高校生なのに凄いゲーム作りすぎだよと。

第1期からあまり楽しめた印象のないそんなこんなな曖昧な感じで視聴を開始したのだが、作中でも触れている通りの王道キャラ大事。そしてそれが返ってうんざり、みたいな。そんな中にいるヒロインの加藤恵ちゃんの相変わらずの淡々とした主人公に対する受け答えが救われた。主人公曰く塩対応とのことだけれども、本当に鈍感で鈍い、ここまで来ると人の気持ちを考えられなくて愛すべき要素が見えない、主人公に対しかなり優しく感じられた。理想のヒロインとか勝手なイメージを作られて、それでゲーム化に巻き込まれて、その上、堂々と宣言られるハーレムエンド希望との中、最後に残ったメインヒロイン。

個人的に、久々に視聴中に苛々して最後まで見れないかもという作品ではあった。主人公の性格もだし、他の幼馴染ツンデレヒロインに黒髪ロン毛お姉さんヒロイン。キャラ萌えで成り立つであろうストーリーにキャラ萌えられない。唯一、この子良いなと思う加藤にも、彼女に対する主人公の扱いの雑さが苛々してしまって。本当に、久々に駄目かもと思ったわ。クリエーター云々に関しても、まだ高校生。プロかもしれないけれど、この世に生まれてまだ17、8年。まだまだ若輩者ではございませんかと思ってしまったり。若さかもしれないけれど。

最終的に澤村さんと詩羽先輩は大手ゲームメーカーのオファーを受けてサークル離脱をするのだけれど、サークルはまだまだ続くし、妹系ヒロインも加入するし、嗚呼、終らないのだなと。そして主人公のハーレムはまだまだ続くのねと。

リエーターとしてというか、ゲームを作ることと恋愛を絡めるからややこしくなるんだよ。そして主人公が魅力的で皆が惹かれているのではなくて、ヒロインたちは駄目男が好きなのでわと。

総評としては中の下。自分はこの作品、無理だった。

 

 

『響け!ユーフォニアム2』

全13話視聴完了。

2期待っていました。1期(『響け!ユーフォニアム』 - アニメ視聴否忘失録)の最終回で何も終っていない。すっきりしない気持ち、を全て綺麗に流してくれた。よかった。

少女達のスポ根青春群像劇。少女達の思春期の複雑さを織り交ぜつつ、全国大会を目指す。綺麗な絵の迫力。適切な場面で流れる音楽。もう、府大会で演奏を流して、全国で演奏来るぞと思っていた所が何にもなく、最終話の3年生を送る回で色々あったよねと演奏があって、こっちとら感情移入しまくりだったから、本当に色々あったよ。1期から2年の間はあったものの、思い出される苦しい練習の日々と、まぁ、アニメ見ていただけなのだけれど、もう、喉が詰まるかと思った。よかった。終った。

個人的に、実家にいた頃、家が中学校の近くで、放課後や夏休みなどの長期休暇、土日も、もう、毎日休みなく吹奏楽部の演奏が聞こえてきた。嗚呼、吹奏楽部って部活きついのだろうな。文化部なのになぁ。何が楽しいのかよくわからないなと、今までそんな感じで、吹奏楽に興味を持ったことなかったが、始めて良いかもと思えた。良いなと思える物が増えるってきっかけが何であれ、楽しい事が増えるので、嬉しくなれる。

それと、同姓同士の物語りが描かれるとき、どうしても同性愛的物を連想して穿った見方をしがちな、少々歪んだ視点を持っているのだが、前作では主人公の久美子と同級生である麗奈が付き合っているよねと思って、今回も基本はそうだったのだが、そこにあすか先輩の登場で、もう、久美子の人タラシっぷり流石の主人公でした。

総評としては上の下。安定して良い作品だった。出来れば1期と2期の間を空けずに見たかったなと思う。

 

 

『アトム ザ・ビギニング』

全12話視聴完了。

今、アトムを過去の名作としてではなく、本当に知っている人ってどれ位いるのだろうか。鉄腕アトムというキャラクターのみが一人歩きをし、ストーリーや細々したキャラクターを知っている人って少ない気がする。少なくとも、自分は知らなかった。

このアニメ、手塚治虫の『鉄腕アトム』を原案とし、鉄腕アトム誕生までの物語とのことで、綺麗にできてはいるのだけれども、鉄腕アトムを知っていることを前提にできている気がしてならない。

主人公は天馬午太郎とお茶の水博志の2人なのだが、なんとなく見たことはあるレベルだと、キャラクターに愛着が持てないし、持ていたら楽しめたのだろうなという場面が多々あった。そして、石と人格をもつ自立型ロボットA106がアトムの元なのだろうけれど、その意思がプログラムなのか自我なのか、最終話付近では「ロボットレスリング」に出場しロボット同士が戦うという展開になるのだが、A106視点をはさみ、急に話しを把握しにくくし、なんだかよくわからないまま終ったという印象だった。また、彼らを追う謎の組織も良くわからないし。更に、お茶の水博志のロボットの自我に追及するのもよくわからないし、それと対極な午太郎は非道に見えるし。最後、どうしてどうまとまったのか、それで良いの。嗚呼、アトムに続くから。と、疑問でいっぱいになってしまった。

どうも手塚治虫作品は面白いにも関わらず、その作品という遺産を食い潰しているように思えてしまう。

総評としては中の下。

 

『王室教師ハイネ』

全12話視聴完了。

イケメンわっほい。BがLしないけれど、イケメンパラダイスないちゃいちゃアニメ。それ以上でもそれ以下でもなかった。

舞台は架空のファンタジー世界、グランツライヒ王国。王室教師、それは王子を教育する専属の家庭教師であり、国中から選りすぐられた最高の教師に与えられる役職であった。そんな王室教師に選ばれたのがハイネという子供のような外見の成人男性だった。そんなハイネの前に現れたのは、本当は優しいのだけれど口下手で目付きが悪く誤解されがちなカイ王子。天才的な頭脳の持ち主であるが、実は密かな努力家のブルーノ王子。教師嫌いで勉強嫌いのプライドが高いが、実はマイナス思考で運動神経が良いレオンハルト王子。女の子大好きチャラ男だけれど、人当たりが良く実は真面目なリヒト王子。今まですぐに辞めてしまった王室教師たち。そんな個性的な四人の王子に真っ直ぐな目で向かい合うハイネの教育的指導。

イケメンパラダイスは良いのだよ。金髪のいかにも王子様たちとか嫌いなはずないですよ。だけれども、個人的に、もう、二次元限定なのだよ。実写、基本的に受け付けない性分で、今までちらちら色々見ていたけれど、まぁ、無理。自分には楽しめない。できがどうのとかでなく、本当に、自分には無理というだけなのだよ。だからもう何も言わないし、嗚呼、やっているのねとそっと記憶の外に追い出して、だから、だからアニメ公式HPとミュージカルのHPが一緒なのはびっくりして声が出ちゃったよ。二次元絵が急に三次元写真に切り替わるのは、本当に、無理です。見ない自由を下さいと。もうそれがこの作品の一番の印象的なことになってしまった。

総評としては中の下。キラキラしてた。