アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『Vivy -Fluorite Eye's Song-』

全13話+総集編視聴完了。最終話で総集編を放送されると、それをどう捉えたら良いのかわからなくなる。特にまとめて視聴することが多いので、そんな、物語の余韻を最後にまとめられてもと。
100年後の未来から、歴史を改変し、AIの暴走による戦争が起こることを阻止するために来たというAIマツモト。「歌でみんなを幸せにすること」とう使命を持ち、AI総合テーマーパークで歌姫として舞台に立つ正式名称ディーバ。そして、もう一つの名前、ヴィヴィ。異なる使命を持つ2体のAI。AIの『歌姫』ヴィヴィの、百年の旅。
悲劇を積み重ねたら、それだけでドラマチックだよ。単話編成のオムニパス形式でつながっていくのは、見易いし、悲しいお話しは感情を動かされるし、印象に残る。
AI命名法を成立させようとした政治家相川ヨウイチのテロリストによる暗殺事件。次に、AIによる宇宙ホテルの地球落下事件。反AIテロリストによるメタルフロート破壊事件。AI史上初のAIが自殺したオフィーリアの自殺。
このAIによる人類抹殺事件を回避すべく4つの転換点の回避が物語のキーとなり、その後につながる。そして、繋がってはいつつも、この4つ転換点が一つ一つの問題として独立しているのがとてもわかりやすく見易かった。終始、目的と行動がはっきりとしているのもね。
心をこめるとはどんなことですかと、ヴィヴィはことある事に聞いているのだけれども、過酷な経験値を積み重ねて成長させるってスパルタが過ぎるなと。そもそもが、AIを滅ぼすための行動をAIがしなければならないという設定自体はすでに過酷。
人間はAIに依存し過ぎで、AIは人間に成り代ろうとしたという理由。もう、何処からが神なのだろう。あのAIは神だと思っていたのだろうかとか。
最終的に、暴走したAIを止めるべく全てのAIの強制停止させ、ヴィヴィは最後のステージで歌い、機能停止して終わる。個人的に、上手く気持ちが載せられず、拍子抜けと言うか、すっきりとした終わりではあなかったのだけれども、、100年の旅の最後であるとか、大事なのは物語の過程だったのかなと思ったり。
SFアニメでよく聞くのアラヤシキとは何なのだろうなと、調べてみた。阿頼耶識仏教用語で宇宙万有の根源とされる心の主体。眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識・末那識・阿頼耶識を認識する作用。要するにすべての元という感じで良いのかな。アニメでしか聞かないね。この物語では、A巨大AI産業会社OGCが建築している電波塔とのことだったが。アニメでしか聞かない言葉だよなと。

印象的だったのは、第5話メタルフロート破壊事件。音楽がとても効果的に使われており、絵に綺麗に曲が乗っていると、それだけでちょっと泣きそうになるね。そして強制終了の利かなくなったAIに一気に拳を打ち込んで終わるのが恰好良過ぎる。一番の見せ場だったような。
もう一つは、AI博物館で歌うことができなくなり、展示物となったヴィヴィ。AIを主人公にその苦悩を描くとなると、人間との違いは最早なく、それはただ展示されるといのは不思議だた。ちょっと前にドールの人権についての論争をちょっと思い出したり。ラブドールへのレイプが成立するかとか。いくら思い入れがあろうが、人形は人形で、人を模しているからなのか。だとしたら、マツモトのような人とは別の形をしたものにはいくら感情があろうが人権ではないよなとか。そもそも今の世界自体が人間だからといって当たり前に人権はないよなとか。徒然漠然もやもやと。なんだか、物語とは脱線しつつも、それを起因に色々なことを考えた作品だった。
総評として上の下。

 

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