アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『Bloodivores』

全12話視聴完了。

中国アニメブランド「HAOLINERS」の作品。

もう、中国作品を見る上で重要なのは「家族」「一族」「兄弟」といった血の繋がりの概念が濃いということ。なんとなく違和感を感じる。それと、目上の人にきちんとしがち。これは個人的に凄く好感の持てるところなのだが、粋がっていても自分より上の人には敬語を使う。良いね。『一人之下the outcast『一人之下 the outcast』 - アニメ視聴否忘失録』や『霊剣山

『霊剣山 星屑たちの宴』 - アニメ視聴否忘失録を観ている時から、嗚呼、見始めるまで中国作品と知らなくても、こういった所で特長が出るのだなと思ったよ。まぁ、ハリウッド映画を観ていてアメリカ人のギャグセンスは心から理解できないし、わかりあえないと思う事と同じでもあるのだけれど。

ストーリーとしては、かつて「不眠症」が世界を襲い、それにより精神が病み自殺や凶悪犯罪が蔓延していた。それを収めるために新薬が開発されるも、その副作用により「嗜血種」と呼ばれる吸血人種が生み出されてしまった。そして人類と嗜血種の間に喧騒が勃発。人類が勝利し、「国安部特管局」を新設して嗜血種を管理下に置いた。表面上は人類と嗜血種の平和的共存を営んでいるも、首輪によって異常を発すると居場所が察知され殺されるか捕まる嗜血種。そんな世界で、主人公のミリュウは人類と嗜血種の間に生まれた平和の象徴とされた子であったが、銀行襲撃事件の主犯格として逮捕、拘置され、特殊刑務所に送られることとなった。しかし、その護送中、何者かによって襲われ、目が覚めると謎の施設に収容されており、モンスターに襲われる。

まぁ、前半は面白かったよ。いきありミリュウとヒロインである地味目だけれど巨乳な少女、アンジとのカーチェイス。何が始まるのだろうという期待感があった。何か大きな力の策略でやってもいない殺人の罪を着せられ、死刑を宣告され、これは無実を証明するために戦う物語なのかしら。脱獄する物語なのかしらと、思っていた所の、謎の施設と怪物。予想外。そしていきなりのファンタジー。惹き込まれるよね。惹き込まれたけれど、もう、ミリュウがアンジを連れて移動をし、アンジが死んで生き返るあたりからもうよくわからなくなった。ミリュウは結局何のために、まぁ、生きるためなのだろうけれど、戦っているのかな。ヤヤといういきなり出て来た少女は何なのかなとか。チェンフォンはいつまで裸なのだろう。なんかヒロインの当馬のようなチョウイフェンと画面で並ぶと、もう、この2人だけ異様だよ。服、着たら良いのに。と、なんだかよくわからなくなってしまったよ。結局、最終回まで見ても根本的なことは何も解決しなかったし。謎に継ぐ謎過ぎて、謎だなという印象のまま終わってしまった。続編、作るつもりの作品なのだろうなと。作中、「一方その頃」という表現が多くて、余計によくわからなくなったよ。

総評としては中の下。OPは中国語なのかな。格好良かった。好き。

 

 

 

『競女!!!!!!!!』

全12話視聴完了。

一々、面白い。衝撃的。今まで何処かで見たことのありそうなキャラなのに、かつて見たことのない設定にストーリー。一発ネタか、美少女エロ重視かのどちらかなのかななどと軽い気持ちで見始めたのだが、そんなことなかった。凄い。きちんと面白い。新しい「競女」というスポーツを確立した上で、王道スポーツ漫画の筋道を辿り、期待を裏切らず、予想の上をいってくれる作品。本当に面白かった。

「競女」とは、「ランド」と呼ばれる水上ステージの上で、胸とお尻のみを使い最後まで立っていたものが勝者という公営ギャンブルである。

ストーリーとしては、主人公である神無のぞみは一攫千金を狙い、そんな競女の選手を目指し、瀬戸内競女養成学校に入学する。元柔道五輪候補選手である宮田さやかなど、数多くの個性的な同級生と共に試練を乗り越えて、競女という競技選手として成長をしていく、競女に青春を捧げる熱き乙女たちの、汗と友情の物語り。

漫画としては、入学編からプロ編、五尻編まであるが、アニメとしては養成学校に入学し、卒業するまでだった。見せ場としては、第9~12話の駿河競女養成学校との東西戦。ここで、自分的にちょっとよくわからなかったのだけれども、競女って水着の中身をぽろりしても良い競技だったの? いや、エロくない。可笑しかった。本当に面白かったから、そんなこと問題ではなかったのだけれどもさ。

なんだろう。可笑し過ぎて、画面から目が離せなかったよ。あの技名を筆文字でガッと画面に出すのは卑怯だろう。そして、もう、無茶苦茶なのにきちっと物語の進め方などの基本が押さえられており、わかりやすく、観易くて、もう、凄く良い作品だった。何処が? 何が?? と問われると困るのに画面に釘付け的な。王道少年漫画。エロなのにエロじゃない。例えるなら、小学生男子がおっぱいと連呼するような。そんな感じだった。

総評としては中の上。続編、是非作って欲しい。

 

 

 

『ろんぐらいだぁす!』

全10話+特別編視聴完了。

実は主人公に皆優しくないよね。そして、主人公がすぐに弱音吐いて好感が持てないよと思っていたのは自分だけではない気がする。

まぁ、自転車には乗りたいなと思った。ゆるっとふわあっと自転車アニメ。ヤマノススメ(『ヤマノススメ セカンドシーズン』 - アニメ視聴否忘失録)』的な感じで新しく登山然り自転車然り、これから自転車始めたいな、自転車ってどんなものだろうと入門的な感じとしては良いよねと。でも、もうこの萌え系アニメの特に大きなトラブルもなくなんとなくゆるっと進めた上で、物語に波を作るのにちょっとしたシリアスを演出したり、アニメというか物語として楽しむのに色々突っ込み所はあったよね。まぁ、絵自体も安定してなかったのだけれどもね。

ストーリーとしては、主人公のどじっ子女子大生、倉田亜美は、ある日、折畳み時点じゃに一目惚れをし、貯金をはたいて購入。幼馴染の新垣葵と共にサイクリングを楽しむ。まぁ、その先で偶然に知り合った金髪ツインテのちびっ子の西條雛子、むっちり眼鏡な一之瀬弥生が偶然に同じ大学の先輩であり、更に食いしん坊自由人の高宮紗希も加わり5人でチームを組むこととなる。

なんだろう。まず第1話で亜美ちゃん、あまりにもちょっとゆるふあ過ぎて自転車乗れないのかと思ったよ。思わず自転車に乗った時、おぉっとなった。そして自転車を移動手段としてではないのだなと、ちょっと衝撃だった。そんな感じなのにいきなり長距離走らされたり、周りはロード乗っているのにいつまで安い折畳み自転車で頑張るのだろう。峠越えの前に誰か教えてやれよと、怪我しそうなやり方しているなと、はらはらしちゃったよ。だから第4話で本当に安心した。そして自転車ってお金かかるよね。自転車もだけれど、その他にも。交通費だって、出先のゴハンやおやつ代だって安くはないだろうに、その辺、微妙に爪が甘い描き方だなと。もうちょっと突っ込んでも良さげなのに、楽しく自転車乗って色々な場所に行って、美味しい物食べたりとかをアピールする目的としては突っ込めなかったのかなとか邪推してしまった。

第9話、第10話は主人公も多少成長して皆で「あづみのオータムライド」という大会にも出場するのだが、それが今回の見せ場だったのかな。いきなり亜美ちゃん置いて行かれて、このままでは足切りにあって完走できないかもと焦ってペースを上げて皆に追い付くのだが、皆は「余裕があるから大丈夫。焦らず完走目指そう」とゆるっとふあわっと美味しい物を食べたり、記念撮影したり、お茶したり、で、急に完走できないかもとか、もう、ペース配分しろよ。亜美ちゃんは初心者なりに焦っていたのに、皆で大丈夫と何も考えず遊んで、最後にいくら頑張ったように言われても、ちょっと馬鹿なのかなとしか言いようがない。ゆるめる所と頑張る所のメリハリができていないというか。バランスが悪いよ。

兎に角、全体を通して初心者亜美ちゃんを経験者たちが虐めているようにも思える感じ。折畳み自転車とロードとか。栄養補給や塩分補給についてとか。途中挟むべきストレッチとか。更には全体の距離を考えたペース配分もそう。そもそも、主人公が自分で調べろよとも思うけれどもね。嗚呼、そういう所が可愛がられているようで、嫌われていたのかもとか。でも、第9話で主人公が早々に自転車を押すのが凄く可愛かった。諦めるのが大事な時もあるよねと。その後、色々あるのだけれどもね。

自転車には乗りたくなった。自転車で色々行くって素敵だなと。その点に関しては凄く良いアニメだったなと。

総評としては中の下。一旦、時間を空けて11話と12話を放送するらしいが、観るかはわからないなと。そういうのうっかり忘れがちなので困る。

 

 

『亜人』

全26話視聴完了。

正直、フルCGってどうなのと思っていた。『アイカツ!』とか『プリキュア』で踊っているのを観ている分には良いけれど、『きらりんレボリューション』が急にほぼフルCGになった時、たまに出てくる描いてあるきらりんが異様に可愛く思えた。そして『亜人』、いくら進化したからといって、普段のアニメに慣れている自分にはフルCGの違和感はやはり消えなかった。だが、慣れる物でもある。特に第2シリーズに入る頃にはほぼ普通に観ていた気がする。だた、最終話近くになるにつれ、動きの違和感よりも、口元は動くのにそれに伴って鼻が動いたりしないななどと、いつの間にかアニメを観ているというよりも、実写的動きを期待して観ていた。不思議だ。

内容としては、凄く面白かった。グロテスクな描写も多いのだが、寧ろふるCGである事により人間的でない印象を受け、個人的にはあまり嫌な気持ちにならずに観られた。「亜人」という、外見は普通の人間同様なのだが、死亡した際に即座に蘇るという驚異的な再生能力を持つ存在をテーマに扱っているのには凄く適していたなと思う。

ストーリーとしては、主人公の男子高校生、永井圭は交通事故に遭い瀕死のはずがすぐに生き返り、亜人であることが判明した。当初、世界には亜人は47人。日本には2人しか発見されておらず、超希少であったため亜人には懸賞金が掛けられ、外国の工作員やスパイも狙っており、国、政府、警察、厚生労働省は全力で捕獲しようとしている。永井は幼馴染の海斗を頼り逃げるも、厚生労働省から派遣された亜人担当の職員である戸崎。亜人であり「帽子」と呼ばれる謎の男、佐藤さんと、2番目に日本国内で確認された亜人であり、捕獲後、非人道的な虐待的実験を受けるも佐藤さんにより救い出され共に行動をする田中などが、永井に近づこうと試みる。一度は佐藤さんと永井は接触するものの、袂を別ち、永井は過疎化した農村に紛れ込み自らの望む「静かな生活」を送ろうと試みるも、同じ亜人の少年である中野が現れたり、佐藤さんは仲間を集め大規模テロを起こしたり、永井が亜人であることがばれて戸崎ら政府の人間が現れたり、で、もうそれ所でなくなってしまう、が、テレビアニメ版の第1クール。個人的に一番の見所が、冷静で頭が良くて合理的にしか物事を考えないという、普通ではない感じの永井圭がおばあちゃんの家にお世話になり、おばあちゃんの孫として生活を共にする様が良かった。そして最後逃げる際におばあちゃんを人質にして、耳元で「ゴメン、おばぁちゃん」と呟くの。好き。

続いての第2クール。いろいろあって、佐藤さんを倒すため、戸崎と永井は組む事になる。更に佐藤さんとの大決戦。という前半に比べてすっきりした感じではあるのだが、佐藤さんの遊んでいる感じとか、永井が段々と人間らしい感情を持つ辺りとか、他のキャラクターの色々が出て来た。前半で外堀を埋めて、後半で内堀に迫ったみたいな構成。

個人的視聴の転換期が第16話。戸崎の元で永井と中野は訓練をし、佐藤さんに対抗すべく策を考えたりで、大きな動きはないものの、永井の人間らしい片鱗が現れだしていた回ではなかろうかなと。子供らしい一面が見えたり。でもって、如何わしい目で見始めたのもこの回だ。もう、掛け放題。ヤバイ。戸崎さんの色白で神経質眼鏡のツンツンしている様とセクシーな口元の黒子。オグラ博士の駄目な大人な感じ。中野の良い意味で馬鹿で真っ直ぐな他にいない若さ。そんな中で永井の少年らしさが加わったら、もう、駄目過ぎだよ。何が駄目って自分の頭の中が駄目だった。更に幼馴染の海斗とかいたじゃないと。何処でどうにでもかけられる。気付いてしまったよ。素敵過ぎる。

総評としては中の上。三部作の映画とアニメって違う内容なのかな。気になる。原作は3巻まで読んだのだが、アニメとは絵柄がかなり違いこれはこれで面白かった。取り合えずアニメしか観ていないので、他もチェックしてみようかと思う。

 

 

亜人(1) (アフタヌーンコミックス)

亜人(1) (アフタヌーンコミックス)

 

 

2016年悪印象だったアニメ10。

アニメってもう絵が動いている。それだけで素晴らしい物だと考えるのです。一つの作品には大勢の人が関わり、大勢の人の手で作られている。それはもう『SHIROBAKO』『それが声優!』でも描かれている通りで、それでもって私個人が楽しめる楽しめないとは関係なく、個人的にこの作品はちょっと…と思うことがあっても、それを好きな人、面白いと思う人は必ず何処かに存在し、決してそれらを否定する意図はこの記事ないと予め書いておこうかと思う。

世の中には数多くのアニメが存在し、私自身、日々、それらを消化する日々を送っているわけだが、勿論、それらを全て心から楽しんでいるというわけではない。逆に不快感、嫌悪感などを感じる事もあるのは事実だ。だが、それでもその作品を見続けているのは、ラスト間際に急に面白くなるのではなかろうかという期待感も勿論あるのだが、それ以上に、不快感や嫌悪感がある作品こそが貴重だと考えるからだ。

私の思う一番よろしくないアニメとは、何の印象にも残らず忘れ去っていく作品である。だから、2016年に私が観た作品の中で、途中眉を顰めながらも最後まで視聴を続けたアニメ。今、この年末に思い返して「嗚呼、アレね」などと思い出せるアニメ。そういった作品をあえてランキングしてみた。

評判が良かったり、面白かったアニメはいくらでも見返したり話題にする機会がある。だが、一方で不快感や嫌悪感などがある作品を振り返ることは少ない。だが、そこまで感情を動かされる作品というものは自分の中に確かに残る。「2016年悪印象だったアニメランキング」というと言葉は悪いが、私はこれらの作品を決して嫌いではない。

 

第1位 『あんハピ♪

もうここまで来ると下手に面白いアニメよか印象深いね。幸福度という格差社会。幸福度による差別意識。それを意図的に作っているという、もう、何とも言えないもやっと感を常に感じる作品だった。もうここまでくると凄いなと。

 

第2位 『パンでPeace!

突っ込み所満載過ぎて、もう、本当に細かく見てしまった。パンが重要なのに、パンに付いて詳しくなさそう。色々と爪が甘い、甘過ぎる作品。


第3位 『初恋モンスター

改めて顔の良し悪しでなく、馬鹿な男ってイラっとすると再確認。小学生だから仕方がないのかもしれないが、小学生だからと馬鹿にしている気がするのは自分の気のせいではないと思う。更に馬鹿な女子高生もイラっとした。同じ小学生男子と女子高生の恋でも『オトナになる方法/山田南平』はとても楽しめたのに。

オトナになる方法 (第1巻) (白泉社文庫)

オトナになる方法 (第1巻) (白泉社文庫)

 

 

第4位 『うさかめ

兎に角、よくわからなかった。絵が水彩っぽいふわっとした感じで、内容もそんなふわっとした感じで、ただそんな作品があったというだけが頭に残る。

 

第5位 『ゴットイーター』

内容としては悪くはなかったはずなのに、総集編や特番が凄く多かったなという印象ばかりが残る。壮大なゲームCMだったのかもしれない。


第6位 『銀魂

面白かったよ。面白かったのだけれど、最後はなんだか込み入りすぎて内容が破綻している気がしてならない。凄く面白かったはずなのに。はず。


第7位 『ゆるゆり さん☆ハイ』

本当に、タイトル「ゆるゆり」なのに「ガチゆり」じゃんに尽きる。毒にも薬にもならない感じだったのに、それだけ頭に残ってしまった。

 


第8位 『俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」としてゲッツされた件

OPの異様に印象に残る感じと、ゲッツという黄色が頭の中をちらつく。特にOP。今年、一番自分の頭の中でリピートされた。怖い。


第9位 『私がモテてどうすんだ

年末ギリギリのランクイン。寧ろ第一話を観てこのランキングに入れるべきと昨日一気観したよ。痩せたら美人神話と腐女子の表層を浚った感じ、主人公のビッチっぷり。自分は同じ腐女子なら『腐女子のつづ井さん』さんが好きだし、同じ男を侍らすなら叶姉妹を愛している。

腐女子のつづ井さん (MF comicessay)

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fabulous beauty “kyoko kano”/ファビュラス ビューティ (DVD付) (GLAMOROUS BOOKS)

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第10位 『甘々と稲妻

面白かったよ。面白かったけれども、どうにも枠組みや設定だけが先に出来上がって、中身が付いて行かない気がしてならない。グルメ系好きとしては、ここまで作者の趣向のでない料理レシピは珍しいなと。観易くもあったけれど、薄っぺらくも感じてしまう。


 

 

今年もたくさんのアニメを観たなと。ここに感想を書いていない作品や、アニメ映画、更に『名探偵コナン』や『ヒミツのここたま』などまだまだシリーズが続いている作品を含めると、本当に我ながらどうかと思う。それでもまだHDの中にはまだ観ていないアニメが容量を圧迫しており、本当にたくさんのアニメが毎期毎期放送されているなと新番組予約表が作られる度にびっくりする。

だが、まだ観ぬ面白いアニメがあるかもしれない。すでに放送された物もこれから放送された物も、もう、そんな出会いが楽しみでならない。また、時間があったら面白かったランキングも作りたいと思う。

 

 

『私がモテてどうすんだ』

全12話視聴完了。

主人公のビッチ感半端ない。無自覚ビッチ。個人的に主人公の芹沼さん、何一つ可愛く感じない。フィルターかけときゃ良いってもんじゃなかろうと。胸が大きけりゃ良いわけでもないし、細けりゃ良いってもんでもない。唇ピンクならきゅんとするわけでもないよ。そもそも、腐女子と言っておきながら、男が部屋に来るために急遽部屋を片付ける際に本を適当にクローゼットに押し込むとか、折り目付いたらどうするんだ。大切と言いつつの矛盾。更に、3次元で妄想とか、まぁ、人によるのだろうが、それを本人に伝えるとかどうなのだろうかと。でもって、自分を好きだという人に対して、そんなフィルターかけてしか見ないとか、人と真っ直ぐに向き合っていない。性格良い優しいという設定だが、自己中心的で妄想癖があり、周りが見えない。他人の気持ちを考えない。真っ直ぐに好きな物に突っ走る彼女が好きというなら、理解はできるが、そんな感じでもないし。更にそれがオタク活動にも滲み出ていて、第7話の聖地巡礼回とかマナーのなっていないオタクなのではと眉を顰めずにいられない。

ストーリーとしては、男同士が仲良くしているのを見て妄想するのが好きな腐女子であるマシュマロ系女子高生の芹沼花依は、ある日、大好きなアニメキャラが死んだショックで引き篭もり、体重が激減。もう、痩せたら美人神話を行くという感じ。超絶尾錠所に変身。すると、同じ高校の4人のイケメンと1人のイケメンセレブ少女から熱烈アプローチ。もう、乙女ゲームだよね。自分じゃ萌えない。更に恋愛に免疫ないし、自分自身で意識した事ないしで、結果的にイケメンたちを侍らしてハーレム状態。もう、よく友達いなくならないね。後半、あーちゃんなる友人の登場が減ったのは距離を取られているようにしか思えなかったよ。あんな学校のアイドル的イケメンたちと更には教育実習のイケメンにまでアプローチられて、もう、学校中の女子の反感を買わないのが不思議。まぁ、急に痩せて美人になった芹沼さんにいいように使われているようにしか見えないイケメンとか、顔は良いけど、性格には疑問を感じるよね。もう、何がなにやらだよ。

まぁ、そんなこんだで途中イラっとしながら観ていたアニメだが、六見先輩の天然で癒し的キャラはときめくし、たまに眼鏡とか良いねと。サッカー部の爽やかイケメン五十嵐君は、硬派っぽいのに実は一番手が早い感じもきゅんきゅんする。更に、イケメン女子二科ちゃんのセレブなエスコートと何でもできる子なのに一人に尽くしている誠実な感じは素敵だと思える。四ノ宮君の弟王子キャラはやっぱり可愛いし、七島君の主人公キャラ的感じも良いねと。もう、主人公以外のキャラが魅力的だなと思うことが、策略に嵌められた感がして、イラっとね。策略って何という話しではあるのだけれど。

総評としては下の上。文句を言いつつ、結局最後まで観てしまう、そんな作品。個人的には漫画の方が色々気にならなくて、楽しめた。

 

私がモテてどうすんだ(1) (別冊フレンドコミックス)

私がモテてどうすんだ(1) (別冊フレンドコミックス)

 

 

『装神少女まとい』

全12話+特別編視聴完了。

基本的に変形魔女っ子的な。変身後、服が消えてしまうため、常に服の算段を付けなければならない主人公が可愛かったかな。変身後は成長するのもクリーミーマミとかそんんな感じを思い出して好きだった。でも、決してただ可愛いだけでない魔法少女な雰囲気。魔法少女ではなく、退魔少女なのだが、まぁ、それはそれとて決して乗り気で戦っているわけではないのと、羞恥心と、父との関係性とか。結構、シリアスな感じだった。第11話で父が母を超次元に母を迎えに行く娘に「気を付けてな」と声をかけ、その背中を声を殺して泣きながら見送る姿は凄く良かったよ。泣いたね。

あらすじとしては、平凡で平和な生活を夢見る主人公の少女である皇まといは、纏創という神様を身に纏う凄い力を手に入れて退魔少女となる。この世界には24の次元が存在し、そこにいるナイツという悪霊っぽい人たちが3次元に来て色々と悪さをするので、まといのアルバイト先である「天万神社」の娘で巫女仲間の親友、草薙ゆま。ヴァチカン直下の秘密特務機関に所属し、日本に派遣されてきた金髪美少女、クゥちゃんことクラルス・トニトルスと共に退魔ガールズを結成。身に纏った神様の力で次々と事件を解決していた。また、生き別れになったまといの母は退魔少女の先輩であり、実は超次元に留まってこの世界をずっと守っていたのだが、3次元が大ピンチ。そこで退魔ガールズは皆で力を合わせ、超次元に送り出し、まといは母と再会する。その後、なんやかんやで世界は平和に。母を連れ帰れて、家族3人、ハッピーエンド。

見所としてはゆまちゃんの天真爛漫で常にハイテンション。幼い外見とは裏腹に、色々、悟った上でのその明るさと単純さ的なキャラクターがとても良かった。ゆまちゃんの一番好きな台詞は第7話の海に行く不自然に人のいない浜辺の水着回の夜の肝試しにて、ルシエラ先生との会話「人生を徹底的に楽しむ。それがゆまっちのモットーですから」「うん。それちゃんとやってる」というのが凄く好き。でもって、まといちゃんを友人として思う姿とか、本当に良かった。特にまといちゃんしか超次元に行けない。選ばれた物という神社での会話に反発するシーンとか凄く良かった。また、第9話の展望台に閉じ込められたまといちゃんと伸吾くんを救うため、茶釜みたいに変身してクゥちゃんに吹っ飛ばされる姿はコミカルで可愛かった。

もう一つの見所としては、まといちゃんは母と生き別れ、父方の祖父母の家に長年預けられていたため、父親の事を「伸吾くん」と呼ぶ歪さ。妙にエロティックに感じるのは自分だけだろうか。本当に親子なのか。まといは記憶を失った母親で、娘というのは仮の記憶なのではとか邪推しちゃったよ。もう、ここで薄い本1冊分は堅いね。

総評としては中の中。最後に総集編やってくれるの良いね。色々思い返せて途中に流れるよりちゃんと観るなと。