アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『陰の実力者になりたくて!』

全20話視聴完了。
なろう系。異世界転生。
主人公の妄想と願望がリアルだったというこの勘違いがこの物語りの面白い所ではあるのだけれども、アニメではその主人公のごっこ遊びだったことが実は本当だった。そして主人公は本当の所は何も知らないという勘違い部分が薄く、影の実力者に憧れてそれになり切る中二病主人公が、単に真の影の実力者になっている物語になってしまっていたように思える。それはそれで面白いのだけれども、コメディ要素はあまり感じられなかったなと。先にコミカライズを読んでいた感想。
ストーリーは、主人公はモブとして生活しながらも、主人公でもラスボスでもない、陰の実力者に憧れる、中二病全開の男子高校生。第1話はそんな彼がクラスメイトで元芸能人の美少女を誘拐から助けた直後に事故死ししてしまう所から始まる。そして異世界現代社会の記憶を持ったままとある男爵家の第2子として転生する。そこでシド・カゲノーとして新たに魔力を手にし、影の実力者設定を全力で楽しみながら生きていくこととなる。そして妄想だったはずの闇の教団を倒すべく暗躍していたが、実は本物の闇の教団が存在しており、自身も偶然助け配下とした少女たちにシャドウとして崇拝され「シャドウガーデン」という組織ができあがり、いつの間にか知らぬ間に本物の影の実力者として闇の教団「ディアボロス教団」との戦うこととなる。
主人公、かなりの努力家。己の目指す影の実力者になるために現代社会でも異世界でも努力を惜しまない。結果のチートなのでかなり好感が持てる。そして目指す先があるので慢心しない。よそ見をしない。ただひたすらに自分の理想に向かっているので、気が付いたらハーレム展開にも関わらず、嫌味がなくて、納得のモテ展開。更に影の実力者という設定のために、それっぽい背景作りをしたり、ピアノの練習をしたり、己の言いたかった台詞が言えて嬉しくなっちゃったり、愛嬌があるのも好感度が高かった。
基本的に闇の教団のあれやこれや国のごたごたとか面倒そうな設定が並んではいるのだけれども、主人公がそれらを把握していない所で話しが進んでいくので見易いなと思う。頭が良いふりをしていてそう周囲には見えるが、本人はそうではないことを自覚しており、余計なことを言わないのが、本当の馬鹿ではないのだろうなとなって、おそらくその噛み合わなさが面白い部分。
これは何処までごっこ遊びで進むのだろう。そして影の実力者って何なのだろう。主人公の行く末が見えなくて、続きが気になる。最終話のラストが影の実力者から魔人シャドウと完全にラスボスだし。中二病もちょっと前までは恥ずかしい雰囲気があったが、最近はやり切ってしまえば寧ろ格好良いになった気がする。
個人的に、後半の話しが入り組んで来たのと、キャラクターが増え過ぎて段々把握できなくなってきてしまったので、学園テロ辺りまでが軽く見易くて良かったな思う。ただ、まだまだ話しは続くので、第2期10月から楽しみ。
総表として中の上。

 

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