アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『それだけがネック』

全12話視聴完了。

どこか教訓めいた印象の、謎が明かされた後は至ってシンプルな内容の5分アニメ。

舞台はコンビニ。登場人物は、そこで働く店長とバイトたち。そして、常連の美人OL。主人公は全く喋らない顔のないバイト、武藤。彼は手作り惣菜を売りにするローカルコンビニでおにぎりを握り続ける。留学生のアダムは、誰も武藤と、コンビニの奇妙さに気付く。そして、武藤は自身の過去、嘗て自分が弥吉という名で、姫身分違いの恋をしていたことを思い出す。そして武藤は頭におにぎりを乗せて、姫の生まれ変わりである月子に気付いて貰えることを望む。

墓場から弥吉が蘇った時はホラーなのかなと思った。武藤の頭が映らなかった冒頭の辺りは、何があったのだろうと興味から視聴を続けた。ただ、最終的にだからなんだったのだろう。で、だから? という気持ちで終わった。

「店長やバイト達はお客をはじめ、お互い相手の顔をまともに見ず、空虚な会話で、仕事を行っている。誰もそのことに特に気をとめることもなく。」「人々は顔を見なくても会話ができるようになってしまった」とあるのだが、なんか、意外と皆、他人の顔を見ていると思うよと。相手の顔をまともに見ずという枠を強制されているような不快感が、個人的にあった。よく行くスーパーのレジのお姉さんは他所で会っても挨拶したりするし、基本的に店員さんにお礼を言う時に顔を見るし、ミスの多いドラックストアの店員さんは覚えていて、当たると嫌だなと思ったりもするし、結構、ちゃんと見るよと。それと同時に自分も覚えられているのだなと思うことがあったり。

最後、弥吉は引っ越してコンビニに来なくなるという月子に己の想いを伝えようとするのだが、一緒に月を見て終わる。それが「月が綺麗」で告白という安易な解釈で良いのか。結局、月子は弥吉を思い出したのか。弥吉がコンビニのメンバーを思い出して思ったことは、あの言葉通り受け取るだけで良いのだろうか。頭があった方が良いのか否かわからない。って、なんだか、上手く言えないのだが、気持ち悪さが残った。構成が上手くて見てしまったけれど、多分、面白くなかったのではなかろうか。

総評として中の下。

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大塚くんのネック

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  • メディア: Prime Video