アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『東京24区』

全12話+総集編の9.5話視聴完了。
お洒落でリアル寄りな絵柄に、動きの良い画面。良く作り込まれたアニメだと思う。だからこそ、所々のストーリーや設定の粗というか、ストーリー上、必要であったであろうご都合主義的場面に違和感を余計に感じてしまうなと思った。
舞台は、東京湾に浮かぶ人口島、極東法令外特別地区。通称、24区。そこで起こった宝小学校火災事件で死亡したはずのアスミ。その一周忌。青髪のパン屋の息子で町を守るヒーローとしても活躍するショウタ。緑眼鏡の、財閥の跡取り息子で英才教育を受け、知的リーダーな、アスミの兄でもあるコウキ。赤髪三白眼小柄な、アーティストでインフルエンサーなラン。幼馴染の3人が再会する。そして、突如鳴ったアスミからの電話。24区でこれから起こるはずの未来の選択。トロッコ問題。線路で動けなくなった少女の命を守もるため、線路の進路を変えて脱線させて乗客を犠牲にするか、少女を犠牲にするのかの2択。突如、鳴る電話に見せられるビジョン。どちらを選んでも犠牲者を出すことを避けられない。グルメフェスの竜巻。テロリストの存在と、船の爆破予告
ハザートキャストという、街中の監視カメラから情報を集め、犯罪や事故の予測をし、緊急時にお知らせするシステム。その一歩先を行く、ハザードキャストに住民のCフォンのデータを使って安全な街作りをしようというカナエシステム。それによって生じる責任を人間に背負わせないために作ったAIのブレインは、少女の、アスミの死体を使った禁断の技術だった。しかし、意識がないはずの彼女には、実は意識が残っていた。そのアスミの残った意識が3人に接触を図り、3人はそれぞれ自分の信じるやり方で街や人々を守ろうとする。
第1話で、高層から飛び出し、ビルを垂直に、新幹線よりも早く走るショウタのアクションはとても恰好良かった。滅茶苦茶格好良い画面。だからこそ、お好み焼き屋の看板娘が犬のリードを離して、犬が線路に迷い込んだのを助けに来たら、何故か足が挟まって動けないって、そんなことあるのかと。新幹線の線路って、そんな入れるのかとか。線路に入っちゃうまりちゃん非常識とか。映像がリアルであればあるほど、そういうちょいちょいある作りの粗さが気になってしまう。
そして最終話、再会したアスミと3人。膨大な情報に耐えられなくなる残ったアスミの意識。意識が残っていたことを知り、後悔する区長。自分の存在を忘れてくれと望むアスミちゃん。でも、アスミちゃんを助けたいと言う3人。責任をだれが背負うのか。皆で背負うよ。選択して結果を受け入れるよ。できるよ。俺たちの可能性に不可能はない。アスミちゃん愛している。24区内公開で、皆、アスミちゃん愛している。大好きだと、涙して。なんだか、もう、何がどう解決したのかよくわからないまま終わってしまった。そして、全力で良い話し風にまとめようとしているのが全く理解できなくて、なのに画面では皆泣いていて。もう、これが自分の共感性が低いのだろうなというの通り越して、最後の感動の別れのシーンすら、これからの希望に満ちた未来すらも、若干の気持ち悪さすら感じてしまった。
「女神様。これ以上ないくらいの崇拝の対象だよ」という俺様ちゃんのラン君の言葉選びが良かったなと。ビジュアルも含め、ラン君好きだった。
総評として中の中。

 

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