アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『神様になった日』

全12話視聴終了。
あの『Angel Beats!』『Charlotte』とスタッフとか同じ3作品目と。

 ボーイミーツガール。現代社会の高校生を描きながらも、ちょっと不思議な要素を入れつつ、没個性といいながらも自己が確立した没個性が個性の主人公が、破天荒気味なヒロインに振り回されつつも恋愛感情を覚える。そして登場する研究施設とか、病院とか、謎の政府機関の絡んだ白い建物。最終的にハッピーエンドと呼んで良いのか戸惑う一部にハッピーエンド。無茶苦茶なのに、なんだかちょっと泣ける。
もうこの『CLANNAD』の時から一貫した様式美とでも言うのだろうか。なんだこれと思いながら結局その世界観に惹かれて泣いている自分に自己嫌悪があるのはなんだろう。上手くこの作品の魅力と自分の感情をまだ整理できていないので、気持ち悪さだけが残る。
ストーリーは、目標もないまま高校最後の受験を控えた主人公の少年、成神陽太の前に突如現れた、神を自称するシスター姿の少女、ひな。彼女は「30日後にこの世界は終わる」と未来予知をし、どうせ終わるなら勉強など意味がない。ひなの未来予知的不思議な能力と天真爛漫で子供のようなひなとの生活。何故かすんなりひなとの同居を受け入れる両親。初恋の幼馴染み、更に幼馴染と父との関係改善。ラーメン屋を立て直したり、麻雀大会に出て無茶苦茶したり。妹の自主製作映画を皆で撮ったり。気が付いたらひなと陽太は人に囲まれ、2人の間にも新たな感情が生まれ、この楽しい夏が続くと思っていた。しかし、世界は確実に終わりに向かっており、その終わりとは、世界ではなく、ひなの世界の終わりだった。謎の天才ハッカー少年、鈴木央人の存在。彼によって暴かれたひなの秘密。一見健康そうなひなは祖父の開発したチップ型量子コンピューターを脳に埋め込むことによるもので、実は脳委縮と神経原性筋萎縮が起こる先天性の病気により、ほぼ寝たきりの幼い子供のような姿が本来のひなであった。それが謎の偉い人たちに見付かり、ひなは拉致され、強制的にチップを除去され、施設で介護される生活を送っていた。それを連れ戻そうとする成神 陽太。意思の疎通の難しいひなにとっての幸せとは。最終的に愛があれば、みたいな。
テンション高めの楽しい場面から落ちるのはきついよ。そして最後の方はあんな状態のひなちゃんを連れ帰って、生活大丈夫なのか、大変だよ。家族の負担もあるよ。陽太君だけの問題じゃないよ。陽太君、まだ学生だよ。行政の支援はちゃんと受けられるのかな。ひなちゃんの病気は遺伝するのかな。愛だけではやっていけるというのは理想論で、それを堂々と描けるのは物語の特権ではあるのだけれども、それでもそんなことばかり気になって仕方がなかった。それでも第9話の「判決」と急に上が動き出してひなちゃんが連れ去られるシーンと、最終話で皆で映画を見るシーンは結構ボロボロ泣いてしまった。
好きだったのは第4話の、美人弁護士、天願賀子主催の麻雀大会でルールをろくに知らないまま参加した陽太が無茶苦茶なひなのアドバイスで無茶苦茶なゲームをするのは笑ってしまった。
世界の終わりという物は命の数だけあるというのは、中学の社会の先生が言っていたなと、ふと、思い出した。あと、こう言うの今は大変よろしくないのかもしれないけれど、やっぱり白痴に一定需要あるよね。
総評は中の上。

 

youtu.be

youtu.be