アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『迷宮ブラックカンパニー』

全12話視聴完了。
強制異世界転移。
亜人の住む異世界アムリアにて、生きるために大企業ライザッハ鉱業の労働者として、異世界迷宮にて低賃金長時間労働の過酷な労働を余儀なくされる。セレブプロニートの生活を取り戻すため、同僚トカゲのワニベ、迷宮の魔人リリム、勇者のシアに男の娘巫女のランガたちを仲間に加え、「迷宮ブラックカンパニー」を組織し、成り上がりを狙う。
主人公の言い方は兎に角、働きたくない故に努力を惜しまず、不労所得を得る土台を作るというのは、それはそれで働いており、かれは労働者ではなく、投資家であったり経営者であったりという方が向いていただけでわと。そうして手に入れたセレブプロニートという地位を急に不条理に奪われるとか。彼が急に穴が開いて異世界で労働者にならざる得ないというの、滅茶苦茶可哀想が過ぎる。
ニートでない人間が面白でニートと言う言葉を使いがちな、かれはニートではなかったよ。生きるために労働をし、きちんと自分の才覚を発揮して、現代でも異世界でも己の立ち位置を確立していた。
と、いうのを面白可笑しく、労働の闇や社会の仕組みなどを揶揄って描いていた。社畜と言うものが全くの他人事で無関係なら楽しめるのだろうなと思ったり。
単純に主人公、二ノ宮キンジを擁護できないのは、己にやられて嫌なことも他人にすることに躊躇いがないという所だと思う。社畜だった人間が経営者になった時に、必ずしもホワイト企業を作るわけではないという。が、まぁ、創作物だからか、「迷宮ブラックカンパニー」は良い会社になってはいたねと。最終的に二ノ宮キンジはちょっと働き者で終わったなという、まぁ、生きる上での労働は必ずしもマイナスなだけではなく、単純に喜びや目標や生き甲斐にも成り得るよ。
主人公の最低な雰囲気はちょっとときめくのは、多分、個人的趣向。ブレない己の幸せの追求。目的がはっきりして決断力判断力があり、ビキニの似合う細マッチョに長髪ってイケメンの部類はイケメン枠。好きとなった。「勝者はただ働くことを良しとしない」と言う第1話に惚れない理由がないね。
総評として中の上。色々書いたが、まぁ、不労所得のセレブプロニートは憧れしかないね。

 

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『ぼくたちのリメイク』

全12話視聴完了。
舞台になった大中芸術大学のモデルである大阪芸術大学が母校で、おそらく在学も重なっているため、もう、懐かしさしかなかった。そして、どうやってもハチクロにはなれないのだなと再確認させられた。
ストーリーは、会社が倒産し、実家に帰ることになったゲームディレクターだった主人公の橋場恭也がふと目を覚ますと大学入学時の10年前に意識がタイムスリップ。そこで選んだのは、嘗て選ばなかった大中芸術大学への進学。そこで憧れのクリエーターたちとシェアハウスで共同生活をしながら、ゲームディレクターだった社会人としての知識を生かして、新たな未来を目指す。ラノベ作家の鹿苑寺貫之。人気イラストレーターの志野亜貴。人気歌手の小暮奈々子。彼らと共に同人ゲームを作るも、いるはずのなかった主人公が関わることにより、嘗てあった彼らの未来が変化していくこととなる。
個人的に、完全に背景目当てで観ており、内容は、終始、主人公最低過ぎるなと、多分、とても楽しくはなかった。色々思う所はあるが、決定的だったのは、最後、「未練はありません」ともう一度やり直すことを選択すること。結婚して一度は筆を折るも再び絵を描こうとしたシノアキや子供もいるのに、何事もない顔をして応援するよと言う一方で、未練がないと。あの年齢でマンションで妻子がいて、希望通りの職種で、あのまま行けば出征街道じゃないかと。成功している方の人間だと思う。あの先、趣味で仲間と再会してゲームを作るという選択肢もあったのではないかと思ったり。あの世界線はどうなるのだろうと『シュタインズ・ゲート』みたいなことを考えてしまったが、こちらの主人公はサイコパスで自己中で最低野郎だった。まぁ、大芸大生ぽいっちゃぽいなと。あの変に自分に自信があって上から目線の悟った風な男で、恋愛とは関係なく己の利己主義で人を口説く風な。そんな所まで懐かしさしかなかった。主人公、あの未来で空港で河瀬川にあんな風に話しているのを見ると、更に10年後に飛んだとしたら、シノアキと何事もない風に家庭を持ちつつ、愛人として横に彼女を置いているぽいなとか野暮なことを考えてしまったり。彼は過去に戻ってあの下宿の三角関係からやり直して、目指す所がハーレムエンドのハッピーエンドの己が主人公のギャルゲーなのかもしれないとか。なんか、多分、主人公が本当に嫌いなのだと思う。
最終的なまとまりのなさも大芸大らしくて、やっぱりハチクロにはなれないんだよ。あのハチクロのキラキラした芸大は、同じ芸大でもこうも違うのかと衝撃だった。
下宿が近かったので主人公が見た風景がもう懐かし過ぎて、もう一度あの頃に戻ってやり直したいなとは思わないが、あの場所にはもう一度行きたいなと思う。
第二期があるなら、やっぱり背景目当てに観るのだろうなと思う。
総評として中の下。

 

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『ゴールデンカムイ』

第25話~第36話視聴完了。第3期。

sobraniepinks.hatenablog.com

sobraniepinks.hatenablog.com相変わらずとても面白いかった。相変わらずのシリアスとコメディの表裏一体。生きることと死ぬことが真っ直ぐな同じ線上にあり、食べるということは重要と言う。他にない絶妙なバランスに圧倒された。
無表情に見える一見固い顔の絵柄は、かなり過激な描写、腹にナイフが刺さる。目に刺さった矢を抜いて、血を口で吸い吐いたり。刀で腕を切ったり。殴りあって血を吐く。個人的に苦手で目を背けがちにも関わらず、淡々と見られるのは不思議な感覚だった。そんな画風だからこそ、最終話、ここぞという場面で瞳の光が揺れる演出には胸を打たれるね。
相変わらず変態盛りたくさんで、第3期の見所はサウナ。全裸で銃を撃つ尾形の、あれがチカパシを抱えることによっては、そんな演出がと衝撃だった。全ての行動には理由があり、説明すると何の問題もないはずなのに、理由を全く説明できないのに、表情、行動の、全てが変態。意味がわからない。凄い。あんな、サウナで雪山で全裸で銃撃戦とか。なんと言うか、どのキャラもこんな目で語るキャラクターを描く作品って滅多にないよ。凄過ぎる。
杉元さんは元からイケメンだったけれども、第35話の白石との再会シーンは心を鷲掴まれるしかなかった。性別を超えるイケメン具合に、好みとかは関係ないなと。そして好きっとなった直後に排泄物がきらめくとか、もう、よくわかならい。
あと、犬が可愛い。犬ぞりは良いね。
物語が進むにつれ、原作を追えず、先に見易いアニメを観てから漫画を読もうかと貯めていたのだが、安定も面白さ。漫画の絵を見るのが楽しみ。
総評として上の中。

 

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『魔道祖師』

第1期、前塵編15話。第2期、羨雲編8話。視聴完了。

中国歴史モチーフのBがLなアニメ。直接的表現はないが、におわせ。行間を読ませる。原作では描写されていたのかどうかわからぬが、アニメは察っするのを楽しむ作品かなと思った。
久々の中華系アニメ。文化圏の特徴として、すぐ実家の話しをするね。彼ら。血がどうのと。あまり馴染みないので、大切にする所が違って、興味深いなと思う。
背景は妖魔や邪鬼が蔓延る古代中国。世の秩序を統治する五大世家「雲夢江氏」「姑蘇藍氏」「蘭陵金氏」「清河聶氏」「岐山温氏」。妖魔、邪鬼退治をしながら派閥争い的な。物語の始まりは、様々な一族に属する修行者が集まるお寺のような場所。そこで出会った天真爛漫自由な笑顔の可愛い魏無羨(ウェイ・ウーシエン)と、彼と正反対の真面目を絵に描いたような品行方正寡黙なイケメンの藍忘機(ラン・ワンジー)。悪霊。怪事件。過去のあれやこれ。
最後まで観て、面白いのだろうなと思う。という、曖昧な言い方しかできなかった。というのは、本編とは別の個人的問題として、とてもわかりにくかった。
まず、音バランスが悪く、セリフが聞き取り憎い。だからと言って音量を上げてしまうと、途中のCMで毎回のように入る円盤の宣伝のセリフがやたらと大きくなるので、深夜にひっそり観ている者としては、びっくりもするしで、結局、聞き取り憎いまま観ていた。
また、キャラクターの名前が中華系で馴染みがない上に、皆、黒髪長髪で似た印象になりがちという。そもそも、一族の名前の馴染みなさで聞き取れないという問題が勃発して、誰が何処でどんな立場かがわからないので、根本的ストーリーが理解できなかった。最終的に公式HPで確認して、これは最初にこの一覧を見てから本編を見るべきだったなと。
なんだろう。もうこれは完全に自分の問題として、基本的に作業しながらアニメを観ることが多いので、いいや、もう頭が悪いにも関わらず、積極的に理解しようという気すらなく、わからなかったのだよな。時折、背景の美しさが印象的だったので、最後まで観たのだけれども。続編あるのかな。俺たちの戦いはまだまだこれからエンドだったので、続編を放送する時には改めて見返したい。

総評として中の中。

 

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『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X』

全12話視聴完了。『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』第2期。

sobraniepinks.hatenablog.com破滅フラグ回避後、続編で再登場というわけでもなく、閑話という感じ。特にストーリーがとういうよりも、相変わらずのハイテンポでさくっと見易く、終始、主人公の悪役令嬢だったカタリナ様が魅力的。皆大好きカタリナ様だった。
抜け駆け禁止。ハーレムエンド。文化祭、旅行、卒業。完結後のイベント回収みたいな印象。
おやつ食べ放題でベッドでごろごろ、ロマンス小説読み放題。今期はなんだか本当にカタリナ様が幸せそうで良かった。誘拐された回のひたすらに前向き楽観的思想は、これで畑仕事とかしちゃう主人公、好感しかないなと改めて思った。
映画化とのことで、乙女ゲームの続編。しぶとく再登場した悪役令嬢カタリナを襲うゲームストーリー。よくよく考えると、最大の敵が運命とか因果というのではなく、ストーリーというのは、なんだかちょっと面白いなと思う。

総評として中の中。

 

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『Vivy -Fluorite Eye's Song-』

全13話+総集編視聴完了。最終話で総集編を放送されると、それをどう捉えたら良いのかわからなくなる。特にまとめて視聴することが多いので、そんな、物語の余韻を最後にまとめられてもと。
100年後の未来から、歴史を改変し、AIの暴走による戦争が起こることを阻止するために来たというAIマツモト。「歌でみんなを幸せにすること」とう使命を持ち、AI総合テーマーパークで歌姫として舞台に立つ正式名称ディーバ。そして、もう一つの名前、ヴィヴィ。異なる使命を持つ2体のAI。AIの『歌姫』ヴィヴィの、百年の旅。
悲劇を積み重ねたら、それだけでドラマチックだよ。単話編成のオムニパス形式でつながっていくのは、見易いし、悲しいお話しは感情を動かされるし、印象に残る。
AI命名法を成立させようとした政治家相川ヨウイチのテロリストによる暗殺事件。次に、AIによる宇宙ホテルの地球落下事件。反AIテロリストによるメタルフロート破壊事件。AI史上初のAIが自殺したオフィーリアの自殺。
このAIによる人類抹殺事件を回避すべく4つの転換点の回避が物語のキーとなり、その後につながる。そして、繋がってはいつつも、この4つ転換点が一つ一つの問題として独立しているのがとてもわかりやすく見易かった。終始、目的と行動がはっきりとしているのもね。
心をこめるとはどんなことですかと、ヴィヴィはことある事に聞いているのだけれども、過酷な経験値を積み重ねて成長させるってスパルタが過ぎるなと。そもそもが、AIを滅ぼすための行動をAIがしなければならないという設定自体はすでに過酷。
人間はAIに依存し過ぎで、AIは人間に成り代ろうとしたという理由。もう、何処からが神なのだろう。あのAIは神だと思っていたのだろうかとか。
最終的に、暴走したAIを止めるべく全てのAIの強制停止させ、ヴィヴィは最後のステージで歌い、機能停止して終わる。個人的に、上手く気持ちが載せられず、拍子抜けと言うか、すっきりとした終わりではあなかったのだけれども、、100年の旅の最後であるとか、大事なのは物語の過程だったのかなと思ったり。
SFアニメでよく聞くのアラヤシキとは何なのだろうなと、調べてみた。阿頼耶識仏教用語で宇宙万有の根源とされる心の主体。眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識・末那識・阿頼耶識を認識する作用。要するにすべての元という感じで良いのかな。アニメでしか聞かないね。この物語では、A巨大AI産業会社OGCが建築している電波塔とのことだったが。アニメでしか聞かない言葉だよなと。

印象的だったのは、第5話メタルフロート破壊事件。音楽がとても効果的に使われており、絵に綺麗に曲が乗っていると、それだけでちょっと泣きそうになるね。そして強制終了の利かなくなったAIに一気に拳を打ち込んで終わるのが恰好良過ぎる。一番の見せ場だったような。
もう一つは、AI博物館で歌うことができなくなり、展示物となったヴィヴィ。AIを主人公にその苦悩を描くとなると、人間との違いは最早なく、それはただ展示されるといのは不思議だた。ちょっと前にドールの人権についての論争をちょっと思い出したり。ラブドールへのレイプが成立するかとか。いくら思い入れがあろうが、人形は人形で、人を模しているからなのか。だとしたら、マツモトのような人とは別の形をしたものにはいくら感情があろうが人権ではないよなとか。そもそも今の世界自体が人間だからといって当たり前に人権はないよなとか。徒然漠然もやもやと。なんだか、物語とは脱線しつつも、それを起因に色々なことを考えた作品だった。
総評として上の下。

 

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『Re:ゼロから始める異世界生活 2nd season』

第二期。第26話~第50話視聴完了。

sobraniepinks.hatenablog.com映画は未視聴で、前作が2016年。もう、ほぼ内容を忘れていたよね。ただ、とても面白かったけれども、途中とてもしんどくなる作品だったなという印象。異世界転生だけれども、何度も死んでやり直して、解決法を探す、ひたすらに過酷な運命。
びっくりするほど第1期がどう終わったのか思い出せず、よくわからないまま見始めていたのだけれども、今期は領地の村を救うために一時避難した聖域が何なのか。魔女エキドナによる聖域の結界を解除するための試練に挑むスバル君。そしてエミリア。スバル君の過去。エミリアの過去。ロズワールとベアトリスの持つ過去。オットーの友情。
ストーリーを理解できているのかというと、多分、殆どわからないまま見ていた。スバル君がやたらと喋るのだけれども、毎週、重要そうにいくら捲し立ても、ちゃんとわかっていたかというと否。それでも面白く最後まで見られていたのは、この物語の根底が感情論で、理論的でなかったからだと思う。

「俺が必ず、お前を救ってみせる。」とうスバル君のエミリアたんに対する行動理念の全てがエミリアたんが好きという、恋愛至上主義の感情論。曖昧で根拠のない証明しようのない個人の感情は、胸に刺さるし、強いよね。理屈が通ってなくとも、正当化されて正しいようにすら錯覚させられてしまう。スバル君強いよ。魅力的だよ。最終的に好きという理由で全てを許して受け入れる、理想の王子様でないのに、王子様になりうるよ。スバル君、超恰好良い。
キスしたら赤ちゃんできちゃうと本気で信じ、悪いことをしたらごめんなさいだよという、開き直った純真無垢なヒロインとお似合いが過ぎるね。
自分は、スバル君に対して、学生時代からの付き合いでなんとなく同棲しているフリーターの彼がハロワに通い始めて、正社員になったけれども、ブラック気味の営業職。それを応援している彼女設定で見ている時があるなと、ふと思った。
スバル君愛され系なんだよ。女神たちもだけれども、オットー君の殴ってからの友達宣言、あんな殴らんでも、落として告白とか愛が重たいね。スバル君、面倒な奴にばかり好かれる。メンヘラキラーな所あるよね。許す人間は、許されたいと言いながら許されないと思っている人間を集めるからね。苦しめているのも救うのも自分自身なのだけれどもね。ただ、きちんと今期の最後は各キャラクターの過去からの脱却があったので、スバル君に依存するのではなく、きちんとスバル君をきっかけに自分を変えたという終わりで、それが分岐で見所だったのだと思う。
スバル君の試練は、両親登場と過去の自分に折り合いを着ける。何だろう。スバル君はどうしようもないニートだったと思っていたので、きちんとした魅力的な尊敬する両親の存在に裏切られた感じがしてしまった。が、あの愛され体勢はあの両親から受け継いだ物だと変に納得はした。
まぁ、スバル君の魅力をこんな書きつつも、個人的にスバル君が好きかと言うと、全くそんなこともなく。両親の笑顔がぶっちぎっているとか、全然理論的でないことを自分でわかった上で、言い切ってしまって、伝えたいことが伝えられてありがとうとか言っちゃうのが、彼の魅力で、気持ち悪さで、個人的にはその気持ち悪さが圧倒的に勝っている。
今回、ちょっと面白かったのは、ラムがロズワールのことが好きだったということと、その気持ちに全く気付かずに戦う二人で、最終的に膝枕。Reゼロと言ったらお膝枕。
もう一つは、ベティが救われたようで何よりと。多分、400年後にスバル君は最低な男だったと笑いながら言っている未来しか想像できないが。ベティ、可愛かった。
それにしても、長かったね。現状、全50話。なんで完結したと思って見始めたのだろう。エミリアたんの王選はまだまだこれからだというのに。なんとなく、聖域の試練で各個人の問題が解決して一区切りした気になってしまった。スバル君とエミリアたんが両想いで落ち着いて、スバル君も正式な騎士になって。でも、レムはまだ目覚めてはいないし、魔女問題も解決はしていない。彼らの未来がどうなるのか全然まだわからないのだけれどもね。何年後でも続編できたら見るのだろうなと思う。
総評として中の上。

 

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