アニメの感想。

日々ただ消費するアニメの個人的感想帖です。

『戦闘員、派遣します!』

全12話視聴完了。
悪の組織と戦闘員という前書きで食わず嫌いしなくてよかった。バッタのヒーローとかキーキーわらわらする的とか、上手く楽しめないなと思っていたのだけれども、全く違っていた。原作が『この素晴らしい世界に祝福を!(『この素晴らしい世界に祝福を!2』 - アニメ視聴否忘失録)』と同じで、確かに同じ雰囲気。
地球上にある、自ら悪の組織と名乗りヒーローたちを倒し、世界征服を成し遂げようとする、秘密結社キサラギ。しかし世界征服を達してしまうと不要になりリストラとなるであろう大量の戦闘員たち。その問題を開設すべくキサラギの幹部たちは、地球によく似た別の惑星に、美少女型高性能アンドロイドのアリスと共に、戦闘員六号はスパイ活動を命じることとなる。こうして地球とよく似た別の惑星に強制転移されられた戦闘員六号とアリスは、グレイス王国の戦闘のプロとして雇われ、そこで知り合った近衛騎士団隊長のスノウ、戦闘用人造キメラのロゼ、邪神ゼナリスに仕える大司教グリムたち仲間のため、魔王軍の侵略と戦うこととなる。
と、ストーリーの導入を文字化してしまうと、なんだか良い話し風になるのだけれども、結構、びっくり最低なコメディがテンポよく一気に畳みかけるように展開する。戦闘員六号は酷いセクハラや性犯罪すれすれの行為を行う。相棒のアリスもそんな六号に負けず劣らず辛辣っぷり。スノウもヒロイン的立ち位置にも関わらず、明らかな残念ヒロイン。グリムに至っては美人らしいが、あまりに癖が強く、不死のため神殿で死体と供物を与える事で一晩で何度でも甦ることが可能で、何故か戦闘が始まる前にほぼご臨終中という。
個人的に砂漠の旅の途中、悪行ポイントを得るために亡くなったグリムにエッチなことをしようとする主人公六号に衝撃を感じたし、なのにグリムならありなのでわと思っている状態にもちょっと驚いた。
水の出る機械の故障を直すついでにパスワードを「おちんちんまつり」に変更し、国民の前で一国の王がそれを叫ばなくてはならない状態にしり。六号が街を歩く女性の前でズボンのファスナーを下ろそうとする行為を繰り返して「チャックマン」と呼ばれていたり。なんだろう、かなり酷いことばかりなのに、何故か非人道的に感じない。そしてちょっと愛嬌すら感じる不思議。
総評として中の上。

 

youtu.be

『MARS RED』

全13話視聴完了。
大正時代を舞台にした、表層的帝都物語インスパイアな印象。魔人云々がヴァンパイアでイケメンと帝国軍人と陸軍金剛鉄兵計画と。まぁ、自分は帝都物語りを読んでいないのでなんとなく雰囲気なのだけれども。
強靭な力を持ち、生き血を啜るヴァンパイア。しかし、彼らは普通には生きられない、日の光に弱く、水に溺れ、戸籍のない弱い存在でもあった。大日本帝国陸軍零機関は前田義信少佐の志気の元、そんなヴァンパイアの部隊だった。若くして後天的に国内唯一のAクラスの最強ヴァンパイアになった青年、来栖秀太朗上等兵。陸軍のエリートであったが、能力最下位のヴァンパイアになった山上徳一少佐。マッドサイエンティストのタケウチ。少数精鋭で挑むのは、各々の運命、ヴァンパイアの起こすいざこざ。帝都で起こる怪事件。更にはヴァンパイアを巡る軍の思惑であったり、ヴァンパイアの生きる道であったり。
壮大な物語が動いているようで、時間軸が移動しながらピックアップされるは個人の物語りなので、途中、ちょっと混乱する。例えば舞台女優でヴァンパイアとして捕獲された岬。彼女と関わった金髪美少年デフロット君。そして、新聞記者の白瀬葵。物語のキーパーソン、2人のヒロインを巡る別軸で軍と絡んだり。ヴァンパイアの口入屋で江戸時代からヴァンパイアの少年、スワの存在とか。なんか、もう、完全に自分事なのだけれども、画面が暗いと物語を見逃しがちで何度か見返したりはしたのだけれども、上手く頭に入ってこなかったとう感じで取り合えず最後までなんとか視聴したよ。だが、例えば第1話の岬が牢で演じている姿や、山上少佐が好物のかつ丼だか天丼が食べられなくなったというシーン、子供のヴァンパイアは成長しないから怪しまれて長生きできないと言う箇所など、所々、が印象深かった。特に第3話夢枕の殉職したことになっている山上少佐が奥さんの前に立つ話しはちょっと泣けた。
ただ、最後、新兵器のコウモリ衣装で空を飛んだのは、急に笑いを放り込んで来たのかと衝撃だった。あんなん、ちょっと面白いよ。あの流れのシリアスな感じで受け取れないよ。急にちょっとチートだし。最後、無茶苦茶だった。
結局、誰が主人公だったのだろう。個人的に、妄想過多ではあるが、来栖君と大佐のBL的W主人公的印象ではあった。
総評としては中の中。

youtu.be

『すばらしきこのせかい The Animation』

全12話視聴完了。何処かで見たことのあるタイトルで、3期かと思った。『この素晴らしい世界に祝福を!』と完全に混同していたよ。派生とかだと思ったよ。
多分、ゲームがメインのメディアミックス。メディアミックスのアニメって、最近、ゲームの宣伝的な印象がある。
ストーリーは渋谷を舞台にした死神ゲーム。主人公はスクランブル交差点で目を覚ました記憶喪失の少年、ネク。現実と異次元の重なったアンダーグラウンドで、強制的に参加させられた死神ゲーム。理不尽なミッションと、ノイズという謎の敵。同じプレイヤーである少女シキとパートナーとなり、このゲームが死後の世界であり、勝者は生き返れると。そんなゲームの謎と失われた自分の記憶を探すべく奮闘する主人公。
線が太いと絵が動いているなという感じがする。動画的にならないと言うか。
何処かでみたことのあるようなキャラクターに名前に設定。新しさがなく、第1話はほぼ説明で、声優さんの棒感が更にそれを強調して、何処に感情移入したら良いのかわからないなと。確かに見続ければキャラに愛着も湧くけれども、それでも最後までビイトはすぐ殴るので好感が持てないなとか、ヨシュアは最後まで華がないなとか、最終的に流し見であまり頭に入って来なかった。
絵が、何というか、個人的に、10年くらい前にLOFTとかの文具コーナーのシールのような絵柄に渋谷で強制的に巻き込まれたゲーム世界の不条理な戦闘ということに、寧ろちょとダサさすら感じてしまう。
それにしても、ネクという名前に記憶喪失って、本当に何処かで知っている気しかしない。そもそも発音がネクなのかデクなのかテクなのか聞き取りにくかった。
ただ、最後、ドラゴンとの戦闘ってクライマックス感があって良いなと。ゲームっぽい。
音楽が良かった。

それにしても、自分の記憶の渋谷だと、あんなスクランブル交差点に寝ていたら危ないよ。車もだけど、人に轢かれるよ。あんな駅前で空間が空いた状態で人と話せるイメージがなかったな。今は流石に違うのかな。そしてあのラウンドマーク109はどうなっているのだろう。そんな遠い場所でもないはずなのに、行く用事ないな。
総評として中の下。

youtu.be

 youtu.be

 

 

『進撃の巨人』The Final Season-Part.1

第60話から第75話視聴完了。

『進撃の巨人』Season2 - アニメ視聴否忘失録

『進撃の巨人』Season3 - アニメ視聴否忘失録

『進撃の巨人』Season3-Part.2 - アニメ視聴否忘失録

だからどうなってしまうのだろう。だってそんなあれから海の向こうにあんな世界があっただなんて。そして巨人大決戦へ。

エレンちゃんの渋みが増し色気が出てますますイケメン化。そして相変わらずの兵長の安心感。エレンちゃんは兵長と一緒にいないと心配しかないなと、それは薄い本の影響を受け過ぎだろうか。それとも兵長の包容力が振り切っているからだろうか。

今期も面白くて夢中で観て、だた、世界が更に複雑化していたため、俯瞰して見られたので視聴がとても疲れるということはなかった。ただ、ひたすらにこの物語はどう終着するのだろうかと。アニメを観てから漫画を一気に読み返す予定なので、楽しみなのと怖いのと半々。そしてアニメも冬からの続きが楽しみで、やっぱり怖いなと思う。

至極個人的に、エンディングが、なんとなく学生時代の実家で深夜に部屋に籠って色々な映画を観たりラジオを聴いていた頃を思い出して、センチメンタルな気分に毎回なった。なんだろう。伸びのある女性ボーカルの声なのかな。

総評として上の下。

youtu.be

youtu.be

『やくならマグカップも』

全12話視聴完了。前半15分のアニメ。後半15分はメイン声優4人の多治見市のPRのバラエティ。
舞台は、美濃焼で有名な岐阜県多治見市。脱サラした父親と共に亡くなった陶芸家の母の故郷に引っ越した主人公の豊川姫乃ちゃん。母の母校に転校し、陶芸部に入部することとなる。そして、姫乃ちゃんは次第に陶芸の世界に引き込まれていく、明るく楽しい陶芸ライフ。女子高生による、ゆるかわ陶芸ストーリー。
と、いうことで、多治見市を初めて知ったのだが、自然と文化が豊かな綺麗な場所だなと。いつか行ってみたいなと思った。背景が良かった。そして陶芸も楽しそう。思った以上に自由で、色々な方法があって、魅力的だなと。
その反面、個人的にキャラクターと言うか、主軸になるストーリー部分がちょっとザワついて苦手だった。
主人公の姫乃ちゃん、始めたばかりの陶芸のコンテストで自分は賞とか全然と言いつつ、内心は期待して、全く根拠のない願かけをして、変に自信があったりして、そして一人でへこんで。そういう所に全く好感が持てなかった。
有名な陶芸家の母を早くに亡くして、父親の関心や愛を自分に向けようとするも、父親は妻の死にまだ引きずっており、そのために余計に主人公は父親に固執しているような印象が、女子高生に陶芸に地域活性化の地元と陶芸PRということと微妙な後味の悪さと違和感。
更に、急に白昼夢的な水着回に、河童のナチュラルな存在に、時々、カオスってるなと。そして、食器は手と顔の大きさとのパースが崩れやすくて、その奇妙な違和感とカオスっていいるストーリー部分もあいまって時々気持ち悪くなった。
ごはんが美味しそうだった。夜中に観るのはちょっと危険。そして最終回の声優パートのカレーは、アニメの焼きカレーと相まって暴力的だったよ。前に有田で食べた有田焼きカレーを思い出した。美味しかった。また食べたいな。
声優バラエティというものを今まで避けてきたのだけれども、15分で地域の紹介と陶芸体験はさらっと見られて、嗚呼、行ってみたいなと思えた。タイルアクセサリーはちょっと作ってみたいし、欲しい。ただ、彼女たち、ことあるごとに「ヤバイ」を言うことが、個人的に苦手。そして苦手で避けて来たからこそちょっと新鮮だった。
感想を書こうとHPを確認していたら、間のCMが全部デンタルクリニック関係で女性応援という、他で見ない感じで、今時のジェンダー的流行を一切無視したザワ付きがあったのだけれど、地元企業のスポンサーだったという謎が解けて、なんとなくすっきりした。
総評として中の中。

 

youtu.be

『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』

全12話視聴完了。
ゆるい系異世界転生。過労死し、自ら希望して不老不死の魔女アズサとなる。時間に囚われず、辺境でのんびりスローライフ。スライムを倒し、薬を作って麓の村に売りに行き、辺境の魔女さまと親しまれるアズサ。ある日、ふと己のレベルを調べてみると、毎日コツコツのスライムの経験値でレベル99の世界最強に。瞬く間に広まる噂によって、今までの穏やかな日常に変化が。
押し掛け弟子のレッドドラゴンの娘、ライカちゃん。アズサが倒したスライムの魂が集まってできたスライムの精霊で、アズサをママと呼ぶ双子の姉のファルファと母さんと呼ぶ妹のシャルシャ。ブラウスとドロワーズにサイドの開いたエプロンドレス風のワンピに腰をエプロンで留めている衣装が、他になくて、とても可愛い。ドロワーズ見えるの、凄く可愛い。更に、残念美少女、やらかしエルフの調薬師で弟子入りしたハルカラハルカラを追って来た上級魔族のベルゼブブ。幽霊のヤンキー少女ロザリーちゃん。他にもブルードラゴンの娘のフラットルテちゃんに魔王のペコラに。可愛い女の子たちのキャッキャうふふなハーレム。可愛い。

ケルト音楽のようなBGMが軽やかなスローライフの作品と合っていて良かった。大草原に大きなログハウスに、なんだかとても素敵。

ちょいちょい出て来る食べ物、第1話のオムレツに始まり、ログハウス作っている途中のお茶に、第2話のライカちゃんの作った特大オムレツ。クッキー。もう、絵が良くて魅力的だった。

まぁ、基本はゆるふあなのだけれども、個人的に、最終回で「転生してからの300年。~最近の方が楽しみでいっぱいだと胸を張って言える。一人のスローライフもいいけれど、皆で過ごすスローライフはまた格別なのだ」と仰っていたのが、不老不死って怖くないのかなと。だってアズサの寿命は終わらないけれど、他の皆の寿命は先に終わるのだよ。最初に迷いなく不老不死と言い、それを受け入れ、その孤独に何も言わない彼女は、何も考えていないのか、達観しているのか。麓の村も、昔も今も友好的だけれども、それがこれから先ずっととは限らないじゃないかとか。世界最強の彼女の存在が公になって利用しようとする人もいるかもしれないとか。何も考えず、可愛い楽しいと観てはいられるが、危うい怖さがあった。そういう作品ではないのはわかってはいるのだけれどもね。不老不死というの、それだけでちょっと重く考えてしまった。
総評として中の中。

 

youtu.be

『ましろのおと』

全12話視聴完了。
三味線格好良いよね。聞いていて好きだなと。だから、三味線アニメ良かった。音楽に映像とストーリーが付いた時って、音楽のポテンシャルを更に高めると思う。『ピアノの森』とか『四月は君の嘘』とか。ただ音楽を聴くのも勿論良いのだけれども、付属するものができると気持ちが更に動くというか。なので、三味線音楽をより良く聴くためにストーリーが付属して良かったと、思った。が、ストーリー自体は考えれば考えるほどもやもやとする内容なので、それを演奏で緩和している印象だった。主人公が理不尽な目にあい過ぎていて、それを受け入れがちな状態に、嗚呼、彼の育った環境が慮られて、切なくなる。大人たちは彼に三味線を弾いて欲しくないのだろうか。
ストーリーは、師匠であり育ての親でもあった祖父松吾郎の死をきっかけに、青森から逃げ出して東京に来た主人公の少年、澤村雪。偶然出会ったホステスで売れないグラビアアイドルのヒモとなり、あれやこれやで彼女の彼氏の売れないバンドマンの代役でライブハウスで演奏する。そこが物語の起であり、最初の彼の変化で見せ場。その後、彼女は芸能事務所を辞め、新たな門出と別れ。そして残されたバンドマンの男と主人公。個人的に、このままジャンルの違う二人が出会って、三味線の新たな可能性。和楽器バンドという新ジャンルでロックな日々が始まると、思うじゃないか。思ったのだよ。まさかそこから学園物、熱い青春をかけた部活、津軽三味線部になるとは完全に予想外。
唯我独尊傍若無人な美人社長の母親、梅子の計らいで、下町の定食屋の2階に下宿し、東京の高校に通うことになった雪君。そこで出会ったクラスメイトの小動物のような前田朱利ちゃん。彼女の祖母が昔聞いた松吾郎の即興曲をもう一度聞かせてあげたい。自分も聞いてみたいと立ち上げた津軽三味線愛好会。その願いを叶え、入部することになった雪君。第2の見せ場。
朱利ちゃんの幼馴染でゲームやアニメが好きで、コンプレックスが強くて、雪君のライブ配信を見ていた山里結ちゃん。同じく幼馴染の元サッカー部の弁護士の息子の、一方的に自分の憶測で感情をぶつけがちな矢口海人君。面倒そうな幼馴染3人組に加え、長唄などに用いられる細い三味線である細棹を、三味線の師匠である母親に仕込まれた噺家の息子でオネエ言葉の手芸部の永森雷先輩。このメンバーで、梅子の主催する第一回三味線甲子園松吾郎杯を目指して頑張ることとなる。学園のOBで三味線会の若き流星的なイケメン奏者の神木清流。学園に残した三味線をきっかけに、愛好会のメンバーと出会い、雪君が気になって仕方がない彼との合奏が第3の見せ場。
そして合宿、大会へ。団体戦に始まり、個人戦。雪君を取り巻くあれやこれやの本人の知らぬ所での思惑やら何やら。音楽を個人が面白おかしく楽しむだけではいけないのだろうかと思わずにはいられなかった。
最後、個人戦の前。梅子の言葉がなければ、雪君は最初から最後まで自分の演奏をして、優勝していたよねと思う。落ち込む雪君。もう、全然物語は終わらない。最後まで観たらすっきりするかなとおもったけれど、多分、団体戦が終わった段階で終えた方が気持ち的にはよかったよ。その上、最後の雪君の演奏、第11話から最終話の間でひっぱって、その上、回想の入る一番の盛り上がりは三味線の音ではなく、ピアノのバックミュージック。いや、あれはあれで実際の演奏がないことによる想像をかきたてられたのかもしれないけれど、ここまできてそれはないよと、こんなこと思うこと滅多にないのだけれど、この演出はないわと。もうもやっとした感じしかない。
色々なことは置いておいても、第2話の梅子との親子演奏「林檎の花」は良かったな。梅子さん、問題はあるけれども自分の希望がはっきりして手段を選ばないのは嫌いではないのだよな。
演奏のシーンだけ編集した物が観たいな。これから雪君がどう立ち直って成長していくのか、多分、原作の漫画の方は読まないと思うので、続編作って欲しい。思えば『赤ちゃんと僕』もちょっと暗い気持ちになったのだよな。久々に読み返してみようかな。
総評としては中の上。

 

youtu.be

youtu.be